空気予報 空気の未来を考えよう
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美しい髪と空気の関係
頭皮は髪の畑だった! パサパサ髪の原因は

2017.02.28

(文/山田真弓)

サラサラ、ツヤツヤした豊かな髪は、男女問わず美しく若々しい印象を与えるものだ。ところが春は抜け毛が増える気がするし、梅雨時はうねりに悩まされるし、夏は細毛や切れ毛になったりツヤがなくなったりしがちだし、秋から冬にかけてはパサついてまとまらないなど、髪の悩みは一年中尽きないのではないだろうか。こうしたヘアトラブルに、空気が関係していることは多くの人が気づいているのではないだろうか。だからこそヘアケア製品は多数出ているし、気遣っているという人も多い。しかし実は、美しい髪と空気の関係について、まだまだ誤解していることがあるようなのだ。そこで髪と季節と空気の関係、そして最新のヘアケアトレンドについて、資生堂プロフェッショナルの野々垣雄太氏に話を聞いた。

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冬は髪の水分が空気に蒸散! 目安は湿度60%

資生堂プロフェッショナル株式会社
経営企画部マーケティング室
マーケティンググループ
野々垣雄太氏

一年の内でも冬は乾燥に悩まされ、髪がパサつくイメージが強いが、ヘアケアは一朝一夕にできるものではなく、「春夏秋冬のヘアケアで何か一つでも欠けると、ダメージにつながり、負のサイクルに陥りかねないんです」と野々垣氏は話す。つまり季節ごとにヘアケアの方法があるというが、「確かに冬は乾燥していて静電気が起きやすく、髪はパサついたりごわついたりしやすくなります。単純に外気が乾燥していることもありますし、オフィスなどではエアコンによる暖房で室内の空気が乾燥していることも関係します。冬の髪のパサつきの原因は水分量で、空気中の湿度が60%を下回ると、水分の蒸散量が増えて、乾燥状態になります」(野々垣氏)。空気が乾燥していると外気に水分が引っ張り出されてしまうのだという。これは頭皮にも言えることで、「頭皮は油分が多いイメージからか、乾燥を気にしていない方も多いようですが、頭皮も湿度が下がれば乾燥してしまいます」と野々垣氏。

髪から水分が失われてパサついているということは、髪の美しさのポイントになる、髪の一番外側にあるタンパク質、キューティクルのダメージも考えられます。本来はキューティクルが髪の内部を守るバリアのような役割をしているのに、そのバリアが利かないということは、ツヤやハリが無くなってしまうということになる。また、キューティクルがささくれ立つと、衣服の着脱時など摩擦が起きやすいときに静電気が発生し、ますます髪のダメージが進行してしまうというわけだ。

さらに気温が下がることも、髪と頭皮に悪影響を与える。「気温が下がると血流が低下しますから、毛根に栄養が届きにくくなってしまうんです。そうなると、強い髪が生まれにくくなります」(野々垣氏)

気温が低下すると血管によって運ばれる髪に必要な栄養が頭皮に届きにくくなる(画像提供:資生堂プロフェッショナル)

頭皮の毛細血管は年々細くなる

乾燥での水分の蒸散、静電気によるダメージ、気温低下による血流の低下という悪条件に追い打ちをかけるのがエイジングだ。血流のポイントとなる毛細血管は加齢により細くなっていき、「頭皮の毛細血管は60代になると20代のころから7割も減少するというデータもあるほど。それだけでなく、皮脂の分泌量が少なくなることからうるおいが保ちづらくなり、水分を保つためのヒアルロン酸量も減ってしまい保湿やバリア機能が低下します」(野々垣氏)。

美しい髪の土台となる頭皮は、髪に覆われている分、見過ごされがちだが、本来は肌と同じようにケアをしなければならないのだ。

「顔のように、外気に直接露出している部分よりはいいかもしれませんが、皮膚は一枚続きですから、顔のケアをするように、頭皮をケアしなければ、髪のダメージにつながってしまいます」と野々垣氏は話す。

ではダメージから髪を守るために、どのようなケアをすればいいのだろうか。