空気予報 空気の未来を考えよう
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美しい髪と空気の関係
頭皮は髪の畑だった! パサパサ髪の原因は

2017.02.28

(文/山田真弓)

髪のしなやかさを決める2次結合水とは

ヘアケアを身に付けるうえで理解しておきたいのが、乾燥時、髪がどのような状態に陥るのかということだ。

「お肌に近いのですが、髪の中には1次結合水と2次結合水という、2種類の水分が存在していることが分かってきています。1次結合水は、髪を構成しているタンパク質と直接結びついています。2次結合水は1次結合水と結びついている比較的離れやすい水で、この2次結合水が髪のしなやかさのもととなっています」(野々垣氏)。真冬は湿度が60%を下回ることが非常に多いが、そうなると2次結合水が減少しやすい状態になる。すると髪はしなやかに動くことができなくなり、パサつきやごわつきを引き起こす。

また「カラーリングやパーマをかけた髪はパサつきやすくなり、縮毛矯正をかけた髪はごわつきやすくなります。こうした状態でも、ヘアアイロンやヘアドライヤーを使って髪を整えたりすると思うのですが、熱を加えることで、ただでさえ失われている2次結合水がなおさら失われてしまうので、時間の経過とともにさらにパサつくということも起き得ます」と野々垣氏。

髪の中に1次結合水と2次結合水が存在し、水に動きがあるため髪にしなやかさがある状態(画像提供:資生堂プロフェッショナル)

2次結合水が失われた状態。水が動かないため髪がごわついた質感になる(画像提供:資生堂プロフェッショナル)

頭皮は“髪の畑”!

髪がパサつくからと洗い流さないトリートメントをしてみたり、慌ててヘアオイルを塗ってコートしてみたりというのは、対策にはなる。ただし、根本的な解決にはならないそうで、「乾燥しているのは頭皮も同じだからです。頭皮が乾燥した状態が慢性化すると、のちに生えてくる髪の毛が細くなったり、抜け毛や薄毛の原因にもなります」(野々垣氏)

前述の通り寒さやエイジングによる血流の低下により栄養が頭皮に届きにくくなり、さらにエイジングで皮脂の分泌量が減って乾燥から頭皮を守る皮脂膜が少なくなれば、乾いた外気が頭皮を直撃。うるおいはどんどん失われていく。「頭皮はいわば“髪の畑”なんです。畑の状態が悪くなると、野菜が育たなくなったり質が落ちたりしますよね。頭皮の水分や養分が十分でないと、髪が育たなくなったり、髪の質が悪くなったりするんです」(野々垣氏)。育ってきた野菜にいくら水や栄養を与えても、その野菜が生き生きとおいしくなることはあまりないだろう。畑そのものをしっかり整えなければ、おいしい野菜はできないのだ。

室温の低下により代謝も悪くなり皮脂量が減少する。皮脂量が少なくなると、うるおいが維持しにくくなる(画像提供:資生堂プロフェッショナル)

ところで10代までは何もしなくても美しい髪が保てたとしても、20代からエイジングはスタートしているというが、実際、どんなケアをすればいいのか。「頭皮は油っぽいというイメージを持つ方が多く、これまでの頭皮ケアは油分や汚れを“取り除くケア”を意識した方が多かったのではないでしょうか。それがこの数年、“与えるケア”が注目されるようになりました。頭皮は顔と1枚続きの皮膚ですから、顔を保湿するように、頭皮を保湿したり、マッサージをしたりする。それが、畑を整えることにつながっていきます」(野々垣氏)

後編では具体的なヘアケア、頭皮ケアについて見ていこう。

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