空気予報 空気の未来を考えよう
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エアコン室外機の進化 ファンと寒冷地仕様編

エアコン室外機の進化
ファンと寒冷地仕様 編

2017.03.24

(文・写真/安蔵靖志)

室外機の進化の歴史

室外機の進化の歴史についても伺ってみた。当初は「ウインド型」といって室内機と室外機が一体になっており、壁に穴を開けて設置していた。それから室内機と室外機を別々にした「セパレート型」に進化している。

「セパレート型になっても、当初の圧縮機は一定速で回転しており、室温が設定まで達したらオフになり、設定から離れたらオンになるというスタイルでした。それが1980年代くらいまでですね。そこから、より省エネを目指して圧縮機の回転数を変えられる『インバーター』が登場しました」(松原氏)

続いての流れとして「静音化」と「省スペース化」があったという。

「省エネに続いて、静かに動作する『静音性』と、いかにコンパクトにまとめるかという『省スペース化』の動きが1990年代から2000年ぐらいまでにありました。ただ、2000年を過ぎると環境意識が高まるなかで高級な省エネタイプは徐々に大型化していき、省エネ性を追求する方向に向かいました。一方で都市などでは小さいベランダしかないマンションなどを意識しようということで、コンパクトなものが増えています」(松原氏)

ただし、高級モデルでは室外機が大型化・重量化しており、そこで問題が生じることもあるという。

「近年は室外機が徐々に大きく重くなっていることで、一人で設置するのが難しくなってきています。据え付け業者の方からは、小さく軽くしてほしいという要望をいただいています。大型化し続けると設置しづらくなりますし、スペースが不足し、置けないことにもなりかねません。要素技術の進化により、小型化をしつつ、性能も向上していくのがこれからの課題ですね」(松原氏)

室外機を効率よく稼働させるためのコツは?

最後に、エアコンを効率よく稼働させるために室外機でできることについて伺ってみた。

「風をスムーズに流すことが重要なので、なるべく室外機の周りにものを置かないことです」(松原氏)

夏の暑い日に、室外機に水をかけると能率が上がるという噂を耳にしたことがあるが、それはどうなのだろうか。

「水をかけて急激に冷えたりした場合に故障の原因になるため、絶対にオススメできません。ただし、別売品で『日よけ』があります。室外機の上にひさしが付くような部材がありますので、それで日射しを避けていただくと夏の冷房効率向上に役立ちます」(松原氏)

置き場所についてはどうなのだろうか。東西南北、どこに置くのがベストなのだろうか。

「北側や西側は、北風を受けて冷えるため、冬場は暖まりにくくなります。夏場は南側だと効率が悪くなるため、東側がベストです。夏場には日陰にすることも重要です」(松原氏)

ラティスなどで室外機の前をふさいでしまうのはダメだが、前をふさがずに日陰にするのが夏場の冷房にはベストとのこと。いったん設置してしまった室外機を動かすのは至難の業だが、今後導入する場合には参考にしてほしい。