空気予報 空気の未来を考えよう
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においが気になる時代体臭のメカニズム編

においが気になる時代
知っておきたい体臭のメカニズムとケア

2016.10.20

(文/安蔵靖志)

<<秋冬・スメハラ事情編はこちら

職場などで「スメハラ(スメルハラスメント)」と言われないようにするためにはどうすればいいのか。まずは体臭のメカニズムを理解し、効果的な対策を実施することが重要になる。

秋冬・スメハラ事情編では、イヤなにおいは汗や皮脂そのもののにおいではなく、皮膚上で細菌の代謝によって発生するということを紹介した。また、30代以上の男性の場合、「汗臭」と「加齢臭」に加えて「ミドル脂臭」という聞き慣れない名前のにおいが発生するという。実はこれらのにおいは、出る仕組みと場所が異なるというのだ。前回もご登場いただいたマンダム 商品PR室 主任の奥啓輔氏に伺うことにしよう。

マンダム 商品PR室 主任の奥啓輔氏

年代によってにおいの種類が違うだけでなく、これらのにおいは発生部位が異なるのです。例えば加齢臭、枯れ草のようなにおいがする場合、一生懸命頭やワキのケアをしても意味がなく、体幹部分をケアする必要があります。ミドル脂臭の場合、主に頭頂部や後頭部からにおいが出るので、その部分をケアしなければなりません。汗の場合は、制汗デオドラントのように汗を抑える方法もありますし、皮脂を除去するボディーペーパーやボディーシャンプーなどもあります」(奥氏)

秋冬・スメハラ事情編で紹介した「においケアセミナー」などでも実際にかいでもらっているという、「汗臭」、「ミドル脂臭」、「加齢臭」のサンプル

中年男性が「臭い」と言われる諸悪の根源、ミドル脂臭は「頭頂部」と「後頭部」から出ているとのこと。ここさえケアすればいいのなら、そう大変ではなさそうだ

ミドル脂臭対策は「3分間で2回洗う念入り洗浄」が重要

においによって取るべき対策が異なるとのことなので、まずは中年男性にとって最も気になるミドル脂臭から伺っていこう。

筆者の場合はたまに温泉施設に行って、熱い風呂と水風呂を繰り返し入って温泉をたっぷりと堪能することがある。頭もしっかりと洗うのに、なぜか温泉施設を出た直後からいわゆるミドル脂臭のにおいがしてくることがある。洗ったばかりなのになぜ?……という感じだ。

「男性の頭皮の脂は若いうちはサラサラしているのですが、年々ドロッとしてくるんです。40代になると結構粘り気が出てきて、昔からやっているシャンプーのやり方だと皮脂が落ちきらなくなってしまうのです」(奥氏)

そう話しながら、奥氏は資料を見せてくれた。試験管に皮脂を入れて傾けた場合、若者の皮脂に比べて40代の皮脂は全然流れようとしないというもの。これが頭皮に付いたのでは、ちょっと洗っただけでは取り切れないというのも理解できる。

年を取ると皮脂の粘性が高まって、洗い落としにくくなるという

「そのため、頭皮は特に念入りにケアしていただきたいのです。目安としては、3分の間に2回洗うという感じです」(奥氏)

マンダムが実際に計測して調査したところ、半分以上が洗髪に1分も時間をかけていないことが判明したという。思い起こしてみると、筆者も1回の洗髪に長くても20〜30秒程度しかかけていないように思われる。

男性がミドル脂臭対策のためにシャンプーを活用する場合、お薦めなのは「殺菌成分があるもの」だと奥氏は語る。

「ミドル脂臭は大前提として菌が介在しているので、殺菌成分があるものがお薦めです。女性がよく使うシャンプーは、基本的に殺菌成分は入っておらず、どちらかというとトリートメント成分や香り成分などが入っています。男性用の場合は殺菌成分が入っているものが多いですし、皮脂を落とす洗浄力が高いので、それを使うといいと思います」(奥氏)

マンダムの「Lucido(ルシード)シリーズ」のシャンプーとボディーソープ。2015年秋に「40才からのニオイ対策シリーズ」と銘打ってパッケージを刷新したところ、売り上げが約7割ほどアップしたと奥氏は語る。世の中年男性にとって「においケア」は気になるものなのだろう

社会人として、また企業としても「ミドル脂臭対策」はかなり重要だと奥氏は指摘する。

「当社で、被験者に汗臭とミドル脂臭、加齢臭をかいでからテストを受けてもらうという実験をしたところ、ミドル脂臭が最も集中力を低下させるという結果が出ました。会社から見てみたら、ミドル脂臭は業務効率を下げてしまうことにつながりかねません。もっと言えば、ミドル脂臭対策は経営課題なのではないかという発想も一部の部署ではあります」(奥氏)

1日1回、3分間かけて二度洗いするだけで対策できるのであれば、決して大変なことではない。ぜひ実施することをお薦めしたい。