空気予報 空気の未来を考えよう
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空気を香りでデザインする
香りのある暮らしで日常を楽しむ

2016.11.10

(文/佐藤俊郎)

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香りのある暮らしはメリハリが生まれる暮らし

デザイン性や機能性に優れる香りを自分の暮らしの中に取り入れてみると、日常がどのように変化していくのだろう? 武石さんは「香りがココロやカラダをときには癒し、ときには元気づけてくれる心地良い刺激となり、生活リズムやシーンにメリハリが生まれてきます」と指摘する。そして、そうした香りの力をより効果的に引き出したいのなら、場所や時間によって香りを使い分けることを勧める。

好きなオリジナルアロマの香りを楽しむ武石さん。香りが気分を上げる。

例えば、外出先から戻って来た玄関は抗菌・抗ウイルス作用のあるユーカリなどを使い、まずは外敵が家の中に入り込むのを防ぐ。キッチンでは、シトラス、ローズマリー、それにマジョラムといった料理にも使える香りを使う。オイルになったものだけでなく、生きた植物のまま「食べられる香り」として置いておけば、香りも楽しめて料理のときにも活躍してくれるという。

一方、ダイニングやリビングは家族がいる場合はパブリックスペースとなる。好き嫌いが比較的少なく、食欲も刺激する柑橘系が無難のようだが、「来客があるときやホームパーティの際は華やかな香りに変えることで、おもてなしにもなり、またホストサイドにとっても普段とは違う非日常感やハレの気分を演出してくれます」と武石さん。確かに、オフ時間となる家ではどちらかというと落ち着いたリラックスできる時間を過ごしたいので、時と場合で香りを変えることによってココロの具合を調整してみるのがいいのだろう。

香りはサプリメントにもなってくれる

その点、書斎や寝室となるときわめてプライベートな空間になってくる。ここでは自分が好きな香りを楽しめるが、ただ同じ香りを楽しむというより、時間帯やそのときの気分で複数の香りを使い分けると、より香りのある暮らしが豊かになってくる。本を読みたい、ちょっと調べものをしたい、週明けの仕事の準備をしたい。そんなときはローズマリーやレモンでアタマをすっきりとして集中力を高める。これは試験勉強対策でも効果的だ。

朝と夜で香りを変えてみるのもいいだろう。朝はペパーミントやレモン、グレープフルーツといった爽やかな柑橘系ですがすがしい空間を演出し、夜にはラベンダーやカモミールを使ってココロとカラダを解きほぐす。ストレスの多い現代ではなかなか寝付けない睡眠障害の人も増えているので、自分にとって最適な入眠時間が過ごせる香りを知っておくと、香りが比較的スムーズに誘導してくれることだろう。

いわば、香りがサプリメントのようにココロやカラダに働いてくれるわけだ。医療面での期待も高く、時間感覚がなくなり、昼夜が逆転しがちな認知症の場合は朝夕で香りを変えることで時間の経過を把握する助けになるとされている。

そうした香りを手軽に使い分けたいときに、アットアロマは便利なディフューザー「duo(デュオ)」を今年発売した。これは2種類のアロマオイルのボトルをセットできるもので、スイッチを押せば簡単に香りを切り替えられる。予めタイマーで予定しておくこともできる。「こうしたディフューザーがなくても、家の場合は密閉された空間が多いのでオイルをたらしたティッシュを机や部屋の片隅に置くだけでも、十分に香りが楽しめます」


ピエゾ式アロマディフューザー「duo(デュオ)」。タイマー付きで2種類の香りを決まった時間に楽しむことができる。朝は目覚めのいい香り、夜はリラックスできる香りをデザインできる。

ちなみに、武石さんはエアコンを活用した方法も有効と教えてくれた。その方法とはオイルをたらしたリボンをエアコンの吹き出し口に結んでおくだけ。こうすると、エアコンの風とともに香りが部屋中に広がってくれるという。空気清浄機も併用したい場合はアロマ成分の香りは吸い込まないタイプがあるので、それを使ったほうがいいようだ。