空気予報 空気の未来を考えよう
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空気を見える化したオブジェのはなし
モビール編

2016.01.06

(文/佐藤俊郎)

動きから生命感を放ち、流れる空気を「いい空気」に癒してくれる

空気の器同様、空間の雰囲気を変えるチカラがモビールにもあると中村さんは言う。「どこか絵画や掛け軸に似ているかも」。和でも洋でも抵抗感なく馴染み、その日の気分や季節に応じてモビールを変えるだけで簡単に部屋の雰囲気が変わってくるそうだ。「何だか、モビールが動くことで淀んでいた空気が気持ちのいい空気に変わるようです」。

特に、中村さんが勧めるのは窓際の天井に吊るす楽しみ方。当然、吹き込む風でよく動いてくれるが、同時に差し込む陽に当たって床や壁に影ができ、その影も動く。部屋中にダブルの動きが繰り広げられるわけだ。夜は夜で、照明によって幻想的な動く影絵を浮かび上がらせる。確かに、一人だけで部屋で過ごす場合、ペットなどを飼っていないかぎり部屋で動くものがない。でも、モビールが静かに、勝手に動くことで、どこか安心し、癒される。そんな効果を生むような気がする。

tempoのような構築的なデザインものもいいけど、自分でモビールを作ることもできる。100円ショップなど、木や竹、ワイヤー、てぐすなどをそろえるだけで、自分オリジナルが簡単に作れるという。道端に落ちている松ぼっこりなどを利用してもいいようだ。中村さんたちは、インテリア店「シボネ」やアパレルブランド「ユナイテッドアローズ」といったところで、モビールづくりのワークショップを開いたこともある。「バランスが取れる支点を探すのがちょっと大変。みなさんは無言で、夢中になって支点を探しています。バランスが見事取れたときは『やった!』と嬉しがっています」。

モビールは大抵無機質な物で作られているが、空気の動きをとらえたことでまるで生きているような生命感を帯びる。そんな「空気からの命」が空間を大きく変え、見る人に和みの時間をもたらすのだろう。

DIYでモビールを作るのも楽しい。材料は100円ショップでも入手可能だ。

吊るすだけでなく、置き型のモビールもある。写真はmother toolのオリジナル。DIYでもいろいろな材料で挑戦してみたい。

tempoブランド以外では、こんな可愛いモビールも制作している。

陶芸作家・鹿児島睦さん、doinel/biotope corp.とのコラボを展開する。