空気予報 空気の未来を考えよう
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不快な空気から体を守る「不織布」、マスクをもっと知る
マスクの歴史・進化編

2016.01.17

(写真/長谷川靖哲 文/杉山元洋)

風邪やインフルエンザの集団感染が報道される時期になると、手放せないのが感染対策アイテムとしてのマスク。オフィスや家庭の室内の清浄な空気も、一歩外に出ればウイルスを始め、PM2.5などの汚染物質に備える必要があるため、マスクなしで外出するのは不安という方も多いはず。そこで今回は、マスクのトップブランド「フィッティ」シリーズで知られる玉川衛材で、製品開発を担当する松浦孝伯さんと営業部PR担当の小野太一さんに、進化するマスクのトレンドや効果的な使用方法について伺った。

――マスクの歴史について教えてください。

小野太一さん(以下、小野さん):1918年、人類初のパンデミック(感染爆発)と呼ばれるようになったスペイン風邪が世界中で流行。それがきっかけで空気感染対策にマスクが注目されるようになりました。日本では「工場用マスク」が大正時代に登場し、現在では、産業用、医療用、家庭用の3つに分かれます。素材はコットン製のガーゼが使われていましたが、1990年ごろに化繊の不織布製マスクが誕生しました。

玉川衛材 営業部 営業推進課
主任 小野太一さん

――ここ数年急激に使用者が増えているようです。

小野さん:新型肺炎のSARS(サーズ)が流行した2002年、空気感染への予防意識が一気に高まりました。ちょうどフィルター性能の高い不織布マスクが登場するタイミングと重なり、さらに2009年に大流行した新型インフルエンザの影響もあって、不織布マスクの普及と着用習慣が一般化したと考えています。

――マスクが不織布になると性能はどう変化するのでしょうか?

松浦孝伯さん(以下、松浦さん):ガーゼマスクは洗って再利用できるメリットはありますが、病気の感染源となるウイルスなどを除去する力はほとんどありませんでした。一方最新の不織布は、大きさが30μm程度(1μmは1mmの千分の1)の花粉から、3μmのウイルス飛沫、0.1μmの微粒子を約99%カットする性能を持っています。つまり、異物を除去するフィルターとしての性能が、現時点では最大限発揮されているというわけです。

玉川衛材 製品開発部
係長 松浦孝伯さん