空気予報 空気の未来を考えよう
空気予報 空気の未来を考えよう

花粉の季節を乗り切る 空気清浄機の最新事情
最新空気清浄機 前編

2017.03.07

(文・佐保 圭)

今年も花粉シーズンがやってきた。「3月にはスギ花粉の飛散がピーク」と、日本気象協会のホームページでも“花粉予報”を報じている。大切なのは「花粉を体に取り込まない」ことだそうだ。悩ましい花粉対策には、空気清浄機が強い味方になる。

* * *

半世紀以上前、日本に登場した家庭用の空気清浄機は、現在、目覚ましい進化を遂げている。とりわけ「花粉対策」に関しては、ここ数年、各メーカーがこぞって新技術の開発に力を入れてきた。そこで、空気清浄機メーカーの老舗、パナソニック エコシステムズ株式会社を訪ねて、花粉対策の最新技術について話を聞いた。

同社が初めて家庭用の空気清浄機を発売したのは、前身の松下精工時代の1962年10月のことだった。その後、1985年に脱臭機能付き、1991年には花粉モード付きの空気清浄機を発売し、2003年1月に「松下エコシステムズ」、2008年に「パナソニック エコシステムズ」に社名を変更した。2012年、空気清浄機発売50周年を迎え、2016年8月、花粉撃退テクノロジーの粋を極めた加湿空気清浄機「 F-VXM90」をリリースした。

きれいな空気の中で暮らせるように、最新の空気清浄機が発揮する性能とは、いかなるものなのか。

キーワードは「気流」「先回り」「無力化」だ。

「ナノイーX(エックス)」を搭載した加湿空気清浄機「 F-VXM90」。気流の制御で空気中の花粉を掻き集め、OHラジカルで付着した花粉も無力化(★)する
★約6畳空間での約24時間後の効果です。実際の使用空間での実証効果ではありません。すべての有害物質に対応するわけではありません。使用環境・お部屋の条件により効果は異なります。

空気清浄機では「吹き出す風」も重要な機能

パナソニック エコシステムズ(株)
IAQビジネスユニット 日本市場担当
事業企画部 家電商品企画課
主幹の井浦嘉和氏

「空気清浄機の能力は、空気を吸いこむ力で決まる」と思っている人がいるかもしれない。しかし、吸う力だけに頼ると、空気清浄機の近くの空気しかきれいにできない。

実際の空気清浄機は、「吸う力」と「吹き出す力」の双方を連動させて、部屋の中に望ましい「気流」をつくり出すことで、離れた場所も含めて、部屋の空気を吸い込み口に効率よく誘導している。

さらに「当社の空気清浄機は、除去する汚れに合わせて、気流を変えています」とパナソニック エコシステムズ(株) の井浦嘉和氏が説明するように、空気の汚れのタイプに合わせて、空気の吸い込み方や吹き出し方をさまざまに変化させているという。

ハウスダスト気流

PM2.5気流(※1)

におい・けむり気流

では、花粉には、どんな気流がつくられるのか。

「花粉は粒子が大きく重いので、1、2分で床に落ちてしまい、人が動くと床から舞い上がります。花粉も床上30cmあたりにたまりやすいので、その範囲の空気からいかに強力かつ迅速に除去できるかが、重要になります」(井浦氏)

この通常のハウスダストよりも重くて吸い込みにくい「花粉」に特化してつくり出されるのが「ダブルフロー花粉撃退気流」だ。前面パネルの下部から空気を吸い込みながら、風を前方に強く吹き出すことで、強力な気流をつくり、花粉のたまった床上30cmまでの空気を短時間で効率よく空気清浄機の吸い込み口へとたぐり寄せる。

ダブルフロー花粉撃退気流

※1.本製品により環境基準を下回ることを保証するものではございません。PM2.5と他の汚れを同時に検知したときは他の気流になります。