Fujitsu ActivateNow オンデマンド配信 【Digital Shifts】ニューノーマル時代の「新しい働き方」「Work」と「Life」のシナジーを追求するFujitsu ActivateNow オンデマンド配信 【Digital Shifts】ニューノーマル時代の「新しい働き方」「Work」と「Life」のシナジーを追求する

富士通は2020年7月に、「Work Life Shift」という取り組みを開始した。ニューノーマル時代の「新しい働き方」を目指し、社員の働き甲斐やWell-beingをサポート。1年間の実践を経て、すでに具体的な成果も現れている。こうした経験を踏まえて、現在は「Work Life Shift 2.0」を推進している。同社はこの取り組みを通じて獲得した知見やノウハウを、ソリューションとして積極的に提案する考えだ。2021年10月から開始したオンライン形式によるグローバルフラッグシップイベント「Fujitsu ActivateNow」のセッションでは、日経BP総研の小林暢子が同社のキーパーソン2人にその取り組みについてお聞きした。

  • 長島 久美子 氏

    富士通株式会社
    Work Life Shiftビジネス推進室
    室長
    長島 久美子 氏

  • 森川 学 氏

    富士通株式会社
    CHRO室
    室長
    森川 学 氏

  • 小林 暢子 氏

    株式会社日経BP
    総合研究所
    コンサルティングユニット長 / 主席研究員 / Human Capital Online発行人
    小林 暢子

働く人の幸せは、生産性向上にもつながる

小林 暢子(以下、小林) 富士通は2021年7月、ニューノーマル時代の新しい働き方として「Work Life Shift」を発表しました。Work Life Shiftとは何か。そして、富士通がいまWork Life Shiftを目指す理由、根底にある考え方をお聞かせください。

森川 学氏(以下、森川) パンデミックによって、多くの企業がリモートワークに移行しました。富士通では緊急事態宣言中のテレワーク率は90%、現在でも80%です。こうした中で、Work Life Shiftという考え方が生まれました。柔軟な働き方を通じて一人ひとりのWell-beingを実現する「Smart Working」、新しいオフィス活用の形を目指す「Borderless Office」、組織文化の変革を進める「Culture Change」の3本柱でWork Life Shiftを推進しています。根底にあるのは企業としての存在意義=パーパスの再定義です。同時に、一人ひとりが企業のパーパスと個人のパーパスの重なりを認識し、自分事として仕事に向き合うような環境づくりを目指しています。Work Life Shiftは、こうした取り組みの一環と位置付けられます。

長島 久美子氏(以下、長島) 誰もが活躍できる社会づくり、働くことと暮らしをもっと豊かに彩れる世界の実現に貢献したいと私たちは考えています。そこで、まず自分たちのWorkとLifeを見直しました。Work Life Shiftにより働き甲斐を高め、暮らしをより充実させる。働く人の幸せは、企業の生産性向上にもつながるはずです。

小林 働き甲斐を実感しながら幸せに働いていれば、おそらく、自ずとパフォーマンスも高まりますね。また、人材確保というメリットもありそうです。いま、人材獲得競争は激化しています。優秀な人材を採用する上でも、Well-beingに向き合う必要がありますね。

長島 加えて、企業の社会的責任という観点も重要です。社会課題解決に向けて、企業に対する期待はますます大きくなっています。利益追求だけに熱心な企業は、やがて消費者や働き手からも支持されなくなるでしょう。

セミナー

「Smart Working」、「Borderless Office」、
「Culture Change」が3本柱

小林 Work Life Shiftを掲げた活動がスタートしてから1年ほどで何が変わったのか、その成果についてうかがいます。

森川 Well-beingを目指して、この1年間はまず、働くことの制約を取り払うことに注力しました。そこで取り組んだのが、働く時間と場所の柔軟性を高めること。具体的には、単身赴任の解消、遠隔勤務の推進です。加えて、原則全社員に対してコアタイムなしのフレックス勤務制度をスタートし、制度の適用を受ける社員は全体の93%にまでなりました。テレワーク率80%という数字を紹介しましたが、テレワーク実施率の高い社員ほど睡眠時間が増えるという調査結果もあります。

働き方どう変わった?“時間編

働き方どう変わった?"時間編"

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小林 健康的な暮らし方はWell-beingにつながりますね。

森川 働く場については、社外のサテライトオフィスを700拠点設置しました。利用対象者は約6万人で、拠点は月に2万回稼働しています。また、遠隔勤務は1402人が実施しています。うち、単身赴任を解消した社員が941人、介護など家族事情を理由とする実施者は229人と、働く場所の柔軟性は高まっています。

働き方どう変わった?“場所編

働き方どう変わった? "場所編"

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森川 こうした成果を踏まえつつ、さらに一歩前に進んでWork Life Shift 2.0が始まりました。

小林 Work Life Shift 2.0では、どのような方向を目指すのでしょうか。

森川 先に挙げた3本柱をそれぞれ拡張します。Smart WorkingではWorkとLifeをともに充実させつつシナジーを追求。WorkとLifeが相互に影響しあって、新たな価値が生まれることを期待しています。同時に、Well-beingの一層の向上を図ります。例えば、社会課題になっている男性の育児参加を促すため、配偶者の出産前後に2カ月間の有給休暇を付与する制度を設けました。また、地方創生をサポートするという観点で、自治体との提携に基づき、ワーケーションや遠隔勤務、副業などを促進しています。

小林 地方で暮らし、働きながら地元の課題を掘り起こし、周囲の人たちと一緒に課題解決に取り組むということですね。地域づくりへの関わりは、Lifeの充実にもつながりそうです。

森川 次に、Borderless Officeでは、Hybrid Workを実践しつつ、新しいオフィス活用を推進しています。執務スペースとしてのオフィスを縮小する一方、リアルでのコミュニケーションを通じたコラボレーションを生み出す場としてオフィスをとらえ直します。例えば、当社が保有するサテライトオフィスの一部を社外に開放して、共創やネットワーキングの場として活用する。あるいは、オフィスの執務フロアの中央で、ワークショップや研修などを行う。こうした施策により新たな出会いの促進、エクスペリエンス向上などが期待できるでしょう。そして、DX企業としての働き方の進化を目指すCulture Change。ここでは、先に触れた自治体との連携による地域創生、スタートアップとのコラボレーションなど、様々な取り組みが行われています。

Work Life Shift 2.0への進化

Work Life Shift 2.0への進化

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「Work Life Shift 2.0」がスタート

小林 Work Life Shift 2.0の実践はすでに始まっているのでしょうか。

長島 本格展開はこれからですが、Work Life Shift 2.0を先取りした3名の働き方をご紹介します。1人目は単身赴任を解消し、遠隔勤務を実施しているエンジニア職の男性です。家族に何かあったとき、すぐにフォローできないという心配を抱えていました。この心配が解消されてモチベーションアップや心理的な負担軽減につながり、仕事にも好影響があったといいます。
 2人目は副業に挑戦している戦略企画職の男性です。副業を含めた社内外での活動により、思いもよらないアイデアが生まれることもありますし、自分のキャリアの発展にもつながると話しています。
 3人目は仕事と子育てを両立しているビジネスプロデューサー職の女性です。フレックス勤務を選択できるようになったことで、1日単位で就業時間をコントロールできるようになり、子供と過ごす時間を一層有意義に感じられるようになったそうです。

小林 みなさんの、WorkとLifeの充実ぶりが伝わってきます。組織風土も変わってきたようですね。

長島 私自身も実感しています。例えば、育児中の社員は、毎朝8時から9時は保育園タイムとして仕事を入れないようにしています。周囲もそれをよく理解していて、ミーティングなどは設定しません。少しずつかもしれませんが、Culture Changeが着実に前進していると感じます。

小林 副業の事例も紹介してもらいました。企業として副業を認めるのは、勇気のいることだと思います。

森川 以前から副業を認めていましたが、積極的に促進していたわけではありません。ただ、グローバルな競争が激化する中で、これからは多様な人材のコラボレーションによるイノベーションが欠かせません。そうした機会や場をつくるとともに、個人の自律的なキャリアデザインを支援するためにも、今後は副業を促進していきたいと考えています。そこで、現在社内向けに、個々人の経験やスキルと外部のニーズをつなぐ「副業マッチング」の開発を進めています。

小林 社員の副業をサポートする素晴らしい取り組みだと思います。Work Life Shift 2.0の活動には、他の企業の参考になる知見も多いと思います。

長島 実践を通じて得た知見やベストプラクティスなどを、サービスやソリューションとしてまとめて積極的にお客様に提案していきたいですね。例えば、欲しい資料がなかなか見つからない、社外の方との打ち合わせ調整に時間がかかるなど、ちょっとしたストレスや課題を感じている方々は多いと思います。そうした小さな非効率を解消するとともに、生産性を高める働き方を様々な要素を組み合わせて提示する。そんな活動を強化していく予定です。私たちの試行錯誤の経験なども共有した上で、お客様にとって最適なソリューションを提供したいと考えています。

小林 Work Life Shift 2.0の進展とともに、富士通における経験はさらに蓄積されるでしょう。一方、急速に発展するデジタル技術は、これからも、人々の仕事と暮らしに影響を与え続けるはずです。こうした技術と経験を掛け合わせながら、富士通のソリューションが「誰もが活躍する社会づくり」に寄与するものとしてますます進化していくことを期待しています。

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