冬の大自然とそこに生きる動物の姿を撮影するため、
北海道阿寒郡・鶴居村を訪れたネイチャーフォトグラファーの柏倉陽介氏。
朝晩はマイナス20℃まで冷え込む厳しい寒さの中、
快適な滞在を支えてくれたのは、Jackeryのポータブル電源だった。

全国から人々が集まる美しき村
秘境の「岬」にドローンで迫る

道東の玄関口、たんちょう釧路空港に降り立つと、キリッと澄んだ空気が全身を覆った。深く息をすると、喉の奥にまで冷たさが広がる。ずいぶん遠くに来たものだと感慨に浸っているうちに、指先が見る見る赤くなってきた。慌てて手袋をはめながら、「果たして今回の旅の“相棒”は、この極寒の地でどの程度活躍してくれるだろうか」と考える。

空港から車を走らせること約30分。たどり着いた北海道阿寒郡の鶴居村は、その名の通りツル科の鳥・タンチョウの生息地であることで知られる。南には釧路湿原国立公園、北に阿寒摩周国立公園という2つの国立公園を臨み、東京23区から大田区を除いた程度という広大な面積のほとんどが農地や森林、原野だという。市街地を通り抜けると時折真新しい緑やグレーの屋根が姿を見せる。豊かな自然環境に惹かれて、近年は全国から移住者が集まっているそうだ。冬は白銀に、夏は青々とした緑に囲まれてのびのびと暮らすのは、さぞや幸せなことだろう。

PHOTOGRAPH BY YOSUKE KASHIWAKURA

キャンプ場から北に位置する雄阿寒岳。麓にはマリモの生息地として有名な阿寒湖が広がる。

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キャンプ場の近くの炭焼き小屋に積まれていたナラの木。ナラは材質がいいので火力が強く、持続時間も長いそうだ。

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鶴の里キャンプフィールドで見つけたアカゲラ。
北海道釧路管内のほぼ中央に位置する鶴居村。特別天然記念物であるタンチョウをはじめ、貴重な野生生物が生息する釧路湿国立公園など、自然資源に恵まれた村だ。その豊かな自然を求め、毎年多くの観光客が訪れる。

今回の撮影のベースキャンプとして選んだ、鶴居村の「鶴の里キャンプフィールド」は、この極寒の地にあって通年利用できて、しかも手ぶらキャンプOKというなかなかユニークな施設だ。専用の除雪設備があり、水回りには凍結防止対策が施されている。さらに絨毯や電気毛布に加えて、なんとコタツまでレンタル可。私のように遠方から訪れたキャンパーにとって、非常にありがたい。

雪の上にテントを設営し、今回の相棒である「Jackery ポータブル電源 1500 Pro」とソーラーパネル「Jackery SolarSaga 200」を接続。電源環境を構築した。これからドローンを飛ばして釧路湿原を流れる川を撮影するつもりだ。ドローンはバッテリーをかなり消費する。「撮り直ししたいがバッテリーが足りない」という状況は避けたかった。そこで今回頼ったのが、従来モデルの約4倍の充電スピードで、USB-A、USB-Cなどモバイル機器の高速充電にも対応したJackery ポータブル電源 1500 Proだった。高ボッチ高原に持参したJackery ポータブル電源 1000 Proと比べて一回り大きいそうだが、車に積み込んで運ぶ分にはほとんど気にならない。

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ソーラーパネル「Jackery SolarSaga 200」。「Jackery ポータブル電源 1500 Pro」とも専用ケーブル1本で容易に接続できた。

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白銀の広がる「鶴の里キャンプフィールド」。

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今回持参した「Jackery ポータブル電源 1500 Pro」。
電気ケトルなどの1000Wを超える許容消費電流の電気製品も難なく使用できる。

荷物をテントにおいて、早速河川の撮影へ。釧路湿原のキラコタン岬付近から、蛇行する河川をドローンで追った。「岬」とはいうものの、ここは内陸部だ。地元の人に名前の由来を聞いたところ、この付近は6000年前まで海に覆われていたという。長い年月をかけて海水が引き、釧路湿原となったとのことだ。キラコタン岬へは徒歩でしか入れず、冬の間は降雪の影響で立ち入りが困難になる。まさに秘境と呼ぶべき場所だが、ドローンさえあればその全容を目にすることができるのだ。

PHOTOGRAPH BY YOSUKE KASHIWAKURA

釧路湿原のキラコタン岬付近から、釧路川を上空から撮影。
壮大なスケール感と川の美しい蛇行を収めることができた。

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よく手入れされたトドマツの森。

PHOTOGRAPH BY YOSUKE KASHIWAKURA

鶴居村は地域をあげて景観・環境の維持に積極的で、「日本で最も美しい村」連合にも加盟している。

キャンプ場付近の森を歩いていると、よく手入れされた木々に目が留まった。トドマツは本来、地面から数十センチのところまで木や枝が伸びているが、鶴居村の森では枝打ちをして整えているのだ。間伐には木の生育を助けるだけでなく、森の景観を美しく見せる効果もある。真っ白な大地に常緑樹のトドマツの緑がよく映えて、自然の力強さを感じた。鶴居村は「日本で最も美しい村」連合に加盟しており、地域をあげて景観・環境の維持に積極的だという。これほど自分の住む場所を愛せる住人のことが、なんだかうらやましくなった。

快適な極寒テント生活を支える
大容量・高出力のポータブル電源

さすがに長時間外に居すぎたのだろうか。だんだんと指先がかじかんできた。先ほどテントの設営時に気温を測ったが、晴れている昼間でもマイナス5℃程度。日が落ちてきて、さらに気温も下がったようだ。ここは一旦、テントに入って暖を取ろう。1500 Proは1800Wの高出力により、電子レンジなど家庭で使用する電化製品のほぼ全てが使える。普段の生活では電気製品の消費電力について考える機会はほとんどないが、実は電気ケトル、IHヒーターなど、1000Wを超える製品も多い。ポータブル電源の性能によっては使えないこともあるのだ。今回はソーラーパネルも持参していることだし、惜しみなく暖房器具を使ってみよう。

PHOTOGRAPH BY YOSUKE KASHIWAKURA

取材時の気温は日中でもマイナス5℃程度だった。

絨毯の上に置いたコタツに潜り込み、スイッチを入れると、あっという間にテント内が暖まってきた。分厚い防寒着を脱ぎ捨て、薄手のダウンジャケットに着替える。電気ケトルでお湯を沸かしてコーヒーを淹れ、早速先ほど撮影した写真を確認する。カメラのバッテリーの充電も忘れずに。あまりの快適さに、ここが真冬の北海道だということを忘れてしまいそうだ。本当に外はマイナス5〜10℃の世界なのだろうか。

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コタツの中でくつろぐ。ここは本当に極寒の北海道なのだろうか?

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バッテリーの充電もあっという間に完了した。

それにしても、これほどの大容量・高出力のモデルが、家庭用コンセントからわずか2時間で充電できるという事実に驚いた。聞けば同程度のスペックの従来モデルは半日程度の充電時間が必要だったというから、ずいぶん性能が良くなったのだと感心する。今回つないだ4枚のソーラーパネルがあれば、満充電までの時間は5.5時間。パネルがもし6枚あれば、たった2時間! 1500 Proとソーラーパネル、それに食料さえあれば、ずっとこのテントで生活して日がな一日写真を撮って過ごせるのではないか…なんて想像してみる。いつかそんな旅も経験してみたいものだ。

十分暖まったところで、テントの外に出ると、西の空が夕日で外が赤く染まりかけていた。360度、どこを見渡しても雪原と空が続いているが、見る方向によって表情が全く異なる。まだ昼の名残を漂わせている空と、暮れゆく空。大地と空以外何もないのに、なんと贅沢な場所なのだろう。充電環境や寒さを気にして街中のホテルに泊まっていたら、絶対に出会えなかった光景だ。

屋外での撮影も暖かく快適に
ポータブル電源で環境にも配慮

翌朝はまだ暗いうちから活動をスタートする。タンチョウを撮影するためだ。鶴居村の東側に位置する雪裡川は、豊富な湧水の影響で真冬でも凍らない。そのため、タンチョウの貴重なねぐらとなっている。一本足で眠るタンチョウの姿は以前にも見たことがあるが、実に優美だ。彼らは目が覚めると比較的早く餌場に飛び立ってしまうので、寝姿を見られるのは早朝5時前後のわずかな時間だけ。そこで雪裡川にかかる音羽橋には、タンチョウ目当てに毎日のように多くの人が集まっているのだ。

音羽橋に到着して車の外気温計を見ると、マイナス23℃を指していた。気温より水温が高いせいで、川面から水蒸気が湯気のように立ちこめている。それが川沿いの木々の樹氷にベールのようにかかり、幻想的な美しさを醸し出していた。やがて日が昇り、薄明の雪裡川にタンチョウの白と黒のコントラストが浮かび上がってきた。しんとした橋の上で、小さな歓声が上がる。釧路市内のホテルにでも泊まっているのだろうか、英語や中国語で話す人の声も聞こえてきた。世界各地からこの美しい光景を見にやってきているようだ。私も彼らに負けじと、夢中でシャッターを切った。

PHOTOGRAPH BY YOSUKE KASHIWAKURA

音羽橋から眺めるタンチョウの群れ。この美しい光景は、早朝のひとときにしか見られない。

PHOTOGRAPH BY YOSUKE KASHIWAKURA

飛び立つ瞬間のタンチョウは、実に優雅だ。

やがてタンチョウたちが餌場に飛び立つと、人も散り散りになった。私も次の撮影地に移動しよう。鶴居村では街を歩いているだけで、アカゲラ、シマエナガ、エゾモモンガ、エゾフクロウなどに頻繁に出会えると聞いた。昨日もキャンプ場近くでコゲラの姿を見かけたところだ。ただ、野生動物はちょっとした物音にも敏感に反応し、すぐに逃げてしまう。そこで今日は森の中に入って静かに待ち伏せすることにした。

車を走らせて森の奥へと進む。エンジンを切ると、一瞬にしてあたりが静まり返った。トランクルームを開けて1500 Proを取り出し、電気ブランケットにつないで膝にかける。吐く息は相変わらず白いが、暖房器具とポータブル電源のおかげで身体の芯が冷えない。いくらでもここで野生動物の出現を待てそうだ。

そういえば以前も、真冬にこの場所に来たことがあった。その時はポータブル電源を持っていかなかったから、ずっと車の中でエアコンをつけていたのだ。エンジンの音で動物はなかなか姿を見せないうえ、こちらもドアを閉めているので鳥が来ても気配すらわからない。何より、この美しい風景の中でアイドリングをし続けていることに罪悪感を覚えた。だが、今回は1500 Proがある。

圧倒的な静寂に包まれて、自らの心臓の音が聞こえてくるような不思議な感覚を覚える。自然と調和するとは、こういうことなのだろうか。仕事柄、自然が多いところにはよく行くが、必ずどこかで波のうねりや葉ずれの音が聞こえた。これほどのんびりできたのはいつぶりなのかと考える。電気毛布にくるまりながら、遠くから聞こえてきた鳥のさえずりに耳をすませた。シャッターチャンスはもうすぐだろうか。いや、焦ることはない。しばらくゆっくり待つとしようか。

PHOTOGRAPH BY YOSUKE KASHIWAKURA

頼れる相棒、1500 Proと電気毛布があれば、もう真冬の屋外撮影も怖くない。

Jackery Solar Generator 1500 Proポータブル電源
ソーラーパネル セット

PHOTOGRAPH BY YOSUKE KASHIWAKURA

Jackery ポータブル電源 1500 Pro

サイズ&重量 W384×H269×D307.5mm (17kg)
定格容量/
定格出力
1512Wh
1800W
満充電時間 AC充電約2時間
ソーラーパネル 200W×(6枚):約2時間
AC出力 3ポート
シガーソケット 1ポート
USB出力 USB-A(Quick Charge 3.0):2ポート
USB-C(PD100W):2ポート
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Jackery SolarSaga 200

サイズ&重量 (収納)W625×H540×D44mm
(展開)W2355×H540×D25mm
(8kg)
最大出力 200W
定格電圧/
定格電流
19V/
10.53A
開放電圧/
短絡電流
24.2V/
10.8A
使用温度 -10~65°C
製品詳細はこちら

2012年、アメリカ・カリフォルニア。「グリーンエネルギーをあらゆる⼈に、あらゆる場所で提供する」という、壮⼤なビジョンのもと、私たちJackery は、誕⽣しました。

2016 年には、世界初となるアウトドア⽤ポータブル電源を発売。さらにその2 年後には、世界初のポータブルソーラーパネルを開発しました。

製品を世に⽣み出すだけでなく、「あらゆる⼈に、あらゆる場所で」というビジョンを実現させるため、少しでも軽く、少しでも出⼒を⾼め、あらゆる安全機能を追加して、製品を⽇々向上させています。

私たちが、「あらゆる⼈に、あらゆる場所で」提供したいのは、ただのエネルギーではありません。私たちは、冒険に、アウトドアに、グリーンエネルギーをもたらしたい。ソーラーパワーという、限りのないクリーンなエネルギーをもたらしたい。Jackery はこれからも、世界中の冒険家やアウトドア愛好家たちがサステナブルな⽅法で⾃然を楽しみ、地球を守り、協⼒しあえるよう、太陽光という贈り物を⽣かして、全⼒でサポートを⾏なっていきます。グリーンエネルギーが、当たり前になるその⽇まで。私たちの冒険はつづきます。

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柏倉 陽介
(かしわくら ようすけ)

1978年、山形県生まれ。主な撮影分野は自然風景、人物、野生動物、環境保護など多岐にわたる。ナショナル ジオグラフィック国際フォトコンテストやレンズカルチャーアースアワード、ワイルドライフフォトグラファーオブザイヤーほか数多くの国際写真コンテストに入賞。作品は国連気候変動枠組条約締約国会議やロンドン自然史博物館、米国立スミソニアン自然史博物館などに展示されている。

柏倉陽介公式サイト

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