多種多様な研究開発部門のDX化は
研究者の「言葉」が分かるスタッフと進める
「ChatGPTをはじめとするAIは、自分の仕事にどのように活用できるのだろうか?」
「DX導入は業界を問わず既定路線となっているが、我が社にとって効果的なDXとはどんなものか?」
「ビジネスの成否に大きく関わる研究開発(R&D)部門のシステムは、マネジメント部門やマーケティング部門と異なり汎用的なシステムでは対応しきれないのではないか?」
このような疑問を抱えている場合、課題解決の一助としてお薦めできるのがエンソート合同会社だ。スタッフの85%はSTEM(科学、技術、工学、数学)分野の修士以上、PhDだけでも75%を占めていて、「研究者の言葉」でディスカッションできるR&D部門向けに特化したDXサービスのサプライヤーだ。
サービスの柱は次の3本。
- R&D部門向けのDXコンサルテーション
- DXに必要なシステムの開発
- DXに対応できる人材の育成
エンソート社が挙げるR&D部門のDX導入の課題も大きく分けて3つ(図1)。これらの中に共感するものがあれば、それがそのままファーストミーティングの議題になる。
エンソート社のソリューションアーキテクト仁村幹彦氏も工学博士。同社の成り立ちを次のように紹介する。「創業者エリック・ジョーンズは研究活動の中でプログラミング言語Pythonの有用性に気付き、ソフトウェア・ライブラリでもあるSciPyパッケージの共同開発者になるほどでした。このPythonをツールにサイエンスとコンピューティングの融合を図ることで、様々な研究が抱える課題解決に貢献するためにエンソート社を設立したのです」。
PythonはBASICと同様にコンパイルが不要のインタープリター言語。そのため、試行錯誤しながらプログラムを完成させる場合に適している。結果を確認しつつ改良を加えられるので機械学習、つまりAIのプログラミングと相性が良い。また、機械学習用のライブラリも充実している。プログラミングをマスターした研究者は、表計算ソフトExcelの関数を使いこなせるビジネスマンのように日々の業務を効率化できる。個人レベルも十分にその恩恵を享受することが可能だ。
エンソート社のコンサルティングの
フローと生み出すバリュー
コンサルティング対象が決まればエンソート社は、その業務・研究で行うプロセスを結果報告の仕方、評価方法まで含めてヒアリングする。この場に立ち会うスタッフは研究経験者なので、スムーズに相互理解が進んでいく。そこからプロセス中にあるクリティカルな問題を抽出し、問題改善に貢献できるDXの導入ポイントを特定して、課題解決のためのロードマップを提示する。これに依頼主の同意を得てから具体的なDXの方法を検討し、改めてソリューションを提案する。
創薬研究を例に、具体的なDXの導入ポイントの1つを紹介する。ある疾患の治療薬を開発する際、社内外の情報に当たって方針を決定する。この情報は治療薬候補そのものの性質にとどまらず、特許問題や規制当局のガイドラインなども含まれる。研究者自らが全てに当たることもあれば、それぞれの分野に精通した部署に問い合わせることもあるだろう。このプロセスはDXで情報を絞り込むことで時間短縮するなど効率化できる。さらに、研究者なら当たり前と思われてきた関連する創薬研究の論文探しでさえ、DX化できる。
エンソート社のDXで得られるものは効率化によるスピードアップにとどまらない。これまでの研究で蓄積された膨大なデータは、必ずしも直接新薬・新製品の開発に寄与したものばかりではない。だが、別の視点でこれらのデータを分析、評価し直せば新たな知見が得られ、新薬・新製品開発につながる可能性がある。つまり、デッドストックと思われていたデータを有効活用するためのDX化が考えられる。
様々な実験結果からネガティブなものをAIに学習させることで、成功に結びつかない条件や特徴をあぶり出せば、現在進行している研究の対象からそれに該当するものを排除し、可能性の高い対象に注力できるようにもなる。
もう1つ、「エンソート社は100%作り込んだ DX ソリューションを開発し、提供することと同様に、お客様の研究開発スタッフのデジタル能力を向上させることも重要視しています。そのための最も効果的な方法は、弊社がお客様の事業に大きな効果をもたらすと考えられる中核的なDXの作業を行う際に、お客様の研究スタッフにも研修的な意味合いで参加していただくことです。お客様のビジネスにとって重要な工程の実務作業を弊社のコンサルタントとの協働で進めることで、お客様の研究スタッフは実践的なデジタルスキルを身につけることができます」(仁村氏)。このプロセスで修得したデジタルスキルによって、依頼主の企業は手作業での業務をコンピューターに処理させたり、新たなDX化のポイントを見い出せるようになる。
これらのバリューを生み出すために、エンソート社は「3つの変革」を重視したアプローチを行う(図2)。
「我々がDXを進めるに当たって、図2の中央に示した3つのポイントが非常に重要だと考えています。1つはプロセスの変革。次いでデジタル技術の変革。3つ目がそれを担う人材の変革です。3つのポイントをそれぞれ進めていくことで、初めて効果的なDXが実現しビジネス価値が拡大できると考えています」(仁村氏)。
DXを総括的に理解できるイベントを開催
エンソート社は、2024年5月30日に、同社の提唱するDXを総括的に理解できるイベントを開催する。その内容は、経済産業省 商務情報政策局 ソフトウェア・情報サービス戦略室長の渡辺琢也氏による「国のDX政策や支援策」などについての講演や、ライフサイエンス・半導体・新素材分野などのメーカーJSR株式会社 前 名誉会長の小柴満信氏による「企業戦略的視点に立ったDX、AI導入」に関する講演、AIプログラミングやDXリーダーシップをテーマとするワークショップなど盛りだくさんだ。懇親会にはPhDを保持する同社のスタッフも参加するので、自社のDX化のみならず、研究開発に関するリアルなコミュニケーションを通じて、同社との相性を計ってみてはいかがだろうか。



