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スモールステップと職場の理解が
やる気と能力を引き出す

調剤薬局およびコスメティックストア約1,300店舗を全国に展開する株式会社アインホールディングスでは、ダイバーシティ&インクルージョンの観点から、多くの障がい者が活躍している。主要事業会社である株式会社アインファーマシーズでは約280名の障がい者を雇用している(2024年6月1日時点)。 株式会社アインファーマシーズの障がい者雇用率は法定雇用率を上回る2.56%(2024年6月1日時点)。既存社員に対する研修や相談窓口の設置など受け入れ態勢を整えることで、障がい者が戦力として活躍できている点も特長だ。職場の様子を、アイン薬局 西新井店(東京都足立区)に勤務している斉藤安柚さんに聞いた。

「職場体験があったから、不安なく入社できました」

――現在はどのようなお仕事を担当していますか。

斉藤さん(以下、斉藤) 主に担当しているのは、薬剤師の指示に基づき、処方箋に記載されたお薬の必要量を棚から取り揃える作業(※)です。入荷したお薬を棚に充填したり伝票の処理をしたり、お薬が足りないときに近くの薬局に譲り受けに行くこともあります。
 患者さまと接する機会はあまりないのですが、お薬という、健康に関わる大切なものに携われる、意義のあるお仕事だと思っています。

――アイン薬局に転職するまでの経緯を教えてください。

⻫藤 安柚さん

アイン薬局 ⻄新井店
⻫藤 安柚さん

斉藤 高校を卒業して釣り具専門店に就職したのですが、男性ばかりの職場でうまくなじめませんでした。次第に店長との折り合いも悪くなり、3年目に退職して派遣で働くようになったのですが、どこも長続きしませんでした。
 私は適応障がいがあり、強いストレスを感じると呼吸が苦しくなったり視界がぐらぐらと揺れたりするという症状があります。転職活動のために、知人に教えてもらった障がい者就労移行支援サービスを利用することにしました。
 そこで面接を受けてみないかと紹介されたのが、アイン薬局でした。

――こちらに決めたのは、どのような理由からですか。

斉藤 入社の前に職場体験ができたからです。やはり、どういう職場でどういうお仕事をするのか分からなければ、不安でなかなか踏み出せません。
 面接で合格をいただいて、3日間この西新井店でお仕事を体験しました。仕事内容が大体分かりましたし、私の様子を見た上で人事部の方が「一緒に働きませんか?」と声をかけてくださったので、安心して入社できました。

役立っているという実感がモチベーションに

⻫藤 安柚さん

――どのようなペースで勤務しているのですか。

斉藤 2022年10月に入社し、最初は1日4時間、週20時間の勤務でした。今は1日6時間、週30時間のパートという雇用形態で働いています。

――実際に勤めてみて、入社前のイメージと違った点はありますか。

斉藤 事務職としての募集でしたが、実際はパソコンの前に座る時間があまりなく、薬局内で動き回る時間が長いというのは、うれしい誤算でした。
 職場は想像以上に温かい雰囲気です。お薬を取り揃え、薬局長をはじめとする薬剤師さんに渡すと、必ず「ありがとうございます」と言ってもらえます。小さなことですが働きやすさが違います。気にかけてくれているのだなと感じます。それに、社員の皆さんは「分からなかったら、何でも聞いてね」といつも言ってくれて、本当に丁寧に教えてくれます。おかげでできることが増えています。

――ご自身で成長を感じていますか。

斉藤 はい。ちょっとしたことですが、調剤室のスペースは限られているので、「これがここにあると邪魔かな」など、皆さんが動きやすいように整頓を心掛けていますし、私自身も慌てると無駄な動きが増えてしまうので、どうしたら皆さんも私も無駄なく作業を進められるか、考えてから行動するようにしています。少しずつですが、こういったことができるようになってきたと感じています。

――社員の皆さんとのいい関係がご自身の成長につながっているのですね。

斉藤 実は昨年夏、熱中症をきっかけに体調を崩してしまい、2カ月半ほど出社できませんでした。しかし体調が戻って出社したとき、「やっぱり斉藤さんがいてくれると助かる」と言っていただきました。必要とされていると感じられてうれしく、恩返しできるよう頑張りたいと思っています。

面談と余裕のある人材配置が安心感を支える

――会社側が提供するサポート体制を、どう感じていますか。

斉藤 とても助かっています。最初の半年間は月に1回ずつ人事部の方が面談に来て、「最近どう?」「してほしいことはある?」と、きめ細かく聞いてくれました。今も、何かあるとすぐに面談の場を作ってくれます。すごく心強いです。
 社員さんが、私が急に休んでも仕事が滞らないようなシフトを組んでくださっていることも、安心感につながります。どうしても体調が悪くて休むとき、「気にしなくていいよ、斉藤さんがいなくてもまわるようにシフトを組んでいるから大丈夫」と言ってくれます。会社のお役に立ちたいと思う反面、障がいによるハンディを感じがちな私にとっては、気持ちが軽くなる言葉です。
 もう一つ、先ほど話したように、1日4時間の勤務からスタートできるのはありがたいですね。ゆっくり慣れていくことができ、再就職の心理的なハードルが低く感じられます。

――今後どのように働いていきたいと思っていますか。

斉藤 いずれは1日8時間のフルタイム勤務をしたいと思います。薬を服用しているおかげで症状はコントロールできているので、就労時間は延ばせると考えています。もっと戦力として皆さんのお役に立ちたいですね。

――障がいと付き合いながら就職活動をしている方に、ひと言お願いします。

斉藤 アインホールディングスは、サポートしてくださる方がいっぱいいて、自分なりのペースで理想の働き方を目指せる会社だと思います。就職活動をしている方は、一人でがんばろうとしないで、助けてくださる人や制度を頼ってもいいのではないでしょうか。

※2019年4月に厚生労働省から発出された「調剤業務のあり方について」において、薬剤師の指示に基づき、薬剤師以外の者が処方箋に記載されたお薬の必要量を取り揃える行為について差し支えない旨が通知されました。

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