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キヤノンマーケティングジャパン(導入事例)「基幹にオールフラッシュを採用高い性能が事業の成長を支える」

※記事中の情報につきましては、すべて取材時点のものとなります。

導入の経緯
ストレージアセスメントで課題を定量化しRFPに反映

三舩 晃 氏 キヤノンマーケティングジャパン株式会社 IT本部 コンピュータインフラ第二課

ストレージシステムの性能問題の原因把握と更改に向けたデータ収集を目的に、早速ストレージシステムのアセスメントを東芝ソリューションに依頼した。「どこのボリュームのどのファイルの性能が重い、といった調査は適宜行っていましたので、今回はストレージ環境全体の課題や、次の更改にあたってどのようなものを選択すべきか、といった広い視点での分析を行うべく、第三者である東芝ソリューションに問題を洗い出してもらうことにしました」(三舩氏)

アセスメントの結果は、十分に満足のいくものであったと、菩提寺氏は述べる。「業務アプリケーションやデータベースから見てストレージのアクセス性能が一時的に遅くなる現象があることは把握していましたが、SSD特有の『writecliff(書き込み性能が急激に低下する現象)』や『erase spike(メモリ内部の消去処理が一時的に遅くなる現象)』が発生している可能性の指摘など、挙動を定性的かつ定量的に説明してもらえたことはとても助かりました」。

同社は、こうしたアセスメントで得られた知見も加えながら、新しいストレージシステムのRFP(提案依頼書)を東芝ソリューションと他ベンダー5社に提示した。RFPの一部を挙げると次の通りである。

  • (a) Tier1ストレージの性能は、現行ストレージの2倍(約4万IOPS)以上、レイテンシ0.5ms以下を満たすこと
  • (b) writecliffやerase spikeが発生しても性能が維持されること
  • (c) 99.999%以上の信頼性を有すること
  • (d) 管理ツールはパフォーマンスデータを2年以上保存でき、かつ、グラフィカルベースの使いやすいものであること

導入のポイント
最高レベルの性能とエンタープライズ分野での実績から選定

ベンダー6社の提案を吟味した結果、同社が基幹システムの新たなストレージとして採用したのが、東芝ソリューション提案の「フラッシュアレイストレージFL6000(モデル6264)」である。

「フラッシュアレイストレージFL6000」は米国Violin Memory社製のストレージ製品で、内部をすべて東芝製のNANDフラッシュメモリで構成している点が特徴だ。PCIeベースの高速なバス・ファブリックを採用しアクセスの並列性を高めているため、SASやSATAなどHDDと同じインタフェースで接続するSSDに比べてオーバーヘッドが少なく、最高レベルの性能が実現されている。また、メモリアレイはvRAID(バイオリンRAID)テクノロジーによって冗長性が確保されているほか、メモリモジュール(VIMM)はホットスワップも可能だ。

採用の理由を菩提寺氏は次のように説明する。「6社ともオールフラッシュまたはSSDでの提案でしたが、レイテンシ(*1)では東芝ソリューション提案のオールフラッシュタイプのほうが圧倒的に高速でした」。また、従来ストレージは容量140TBで3ラックを占有していたが、東芝ソリューションの提案では移行対象の容量60TBがわずか6Uのスペースで済むことや、消費電力が75%削減できることも評価したそうだ。

東芝 フラッシュアレイストレージ FL6000

オールフラッシュタイプ導入については「HDDを使った従来のストレージからアーキテクチャを変えることに不安がなかったわけではありませんが、フラッシュベースのストレージが今後主流になることは明らかでしたし、当社のBIシステムでは半年前から他社製のオールフラッシュ・ストレージを採用した実績も考慮しました」(菩提寺氏)。

*1: レイテンシ latency/デバイスに対してデータ転送などを要求してから、その結果が返送されるまでの遅延時間
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