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キヤノンマーケティングジャパン(導入事例)「基幹にオールフラッシュを採用高い性能が事業の成長を支える」

※記事中の情報につきましては、すべて取材時点のものとなります。

導入の効果
性能向上と安定稼動で、業務や運用の問題が解消

「フラッシュアレイストレージFL6000」は2014年8月に納入されたのち、同年10月後半からおよそ一カ月をかけてデータ移行が行われた。「ストレージの仮想化基盤を使って移行しましたが、特に問題なく終了し、また導入に際しては東芝ソリューションが適切にサポートしてくれました」と三舩氏。

オールフラッシュの特長の1つである性能の高さはすぐにメリットとして表れた。レイテンシは従来ストレージに比べて10倍速くなり、また、IOPS(*2)も期待した値が出ているという。「基幹システムのトランザクション量は、昨年末のピーク時で受注件数が約20万件に上りましたが、性能にはまだまだ余裕があるので、今後トランザクションが増加しても不安はないと感じています」と菩提寺氏は評価する。

業務アプリケーションから見て、バッチ処理時間は平均12%ほど短くなり、レスポンスも2倍以上に向上したそうだ。バックアップに要する時間も短縮されたほか、管理ツールが使いやすく、IOPS値やレイテンシがリアルタイムに把握できるようになったと三舩氏は述べる。

さらに、菩提寺氏はこうした数値だけではなく、「従来課題となっていた出荷指示の遅れなどが一切なくなり、業務の滞りや運用の負担から解放されたことが最大のメリットと感じています」と、性能余裕のあるオールフラッシュ・ストレージへの更改を評価する。

*2: IOPS Input/Output Operations Per Second/ハードディスクなどの記憶装置の性能指標の1つで、ある条件の下で1秒間に読み込み・書き込みできる回数。コンピュータやストレージが一定時間内に処理できるデータ量を表現する際に使われる。

今後の展望

エンタープライズにオールフラッシュ。さらなるビジネスの成長に即応

このように、エンタープライズ分野においてもフラッシュメモリベースのストレージを導入する事例が増えている。「フラッシュアレイストレージFL6000」も、既に流通系大手企業のデータウェアハウス用ストレージや、通信系大手企業の仮想ストレージとして導入されており、いずれも従来のHDDベースあるいはSSD+HDDベースのストレージシステムに比べて大幅な性能アップをもたらしている。フラッシュメモリは、メモリ素子自体の品質向上に加え、ECCやCRCなどのエラー検出・訂正手段の導入や、フラッシュメモリの書き換え回数を平準化して寿命を延ばすウェアレべリング・アルゴリズムの進化などによって、性能を維持しながらも十分な信頼性が確保されており、今後はオールフラッシュベースへの移行が急速に進んでいくだろう。

「正直に言うと」と菩提寺氏は前置きしたうえで次のように述べる。「時代の流れとはいえ、当社の基幹ストレージをオールフラッシュ化することはある意味でチャレンジであったことは確かです。しかし、東芝とViolin Memory社がNANDフラッシュメモリ素子とストレージ製品とを互いに供給し合っている部分で、単純なOEMベンダー以上の信頼感がありました」。

同社では現在、ビジネスの成長や変化に即応できるITシステムを目指して、新たなグランドデザインを検討中である。「オンプレミスとクラウドとをうまく組み合わせながら、『作らない・持たない』を推進したいと考えています」と菩提寺氏は今後の方針を明らかにする。

ITの世界の変化は激しいため、企業がITシステムの次の更改を迎えるときにはまったく異なるアーキテクチャやテクノロジーが主流になっていることも珍しくない。フラッシュメモリ技術とメモリ素子、ストレージシステム、および、活用ソリューション技術のすべてを持っている東芝は、そうした変化にも対応しながら、ビジネスの進化を支えるICTソリューションプロバイダとして、グループ力を結集しながらキヤノンマーケティングジャパンの期待に応えていく。

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企業情報

キヤノンマーケティングジャパン株式会社
●創業:1968年2月
●資本金:73,303百万円
●従業員数:18,378名(2014年12月31日現在・連結)
●売上高:6,594億円(同)
●本社所在地:東京都港区港南2-16-6
●URL: http://cweb.canon.jp/corporate/
●事業内容:キヤノン製品並びに関連ソリューションの国内マーケティング
Canon キヤノンマーケティングジャパン株式会社
幅広い事業をグローバルに展開するキヤノングループの一員として、日本国内における販売、マーケティング、サポート&サービスなどを担当。顧客に最も近い存在として、「顧客主語」、「双方向コミュニケーション」、および「ものづくりへの参画」を実践し、顧客の価値の最大化に努めている。近年ではITソリューション事業などキヤノン製品以外の事業も展開。かつて「キヤノ販」の愛称で呼ばれたキヤノン販売株式会社から2006年に社名を変更し現在に至る。

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