日経クロステック Special
営業力×デジタルで1兆円企業を目指す

オープンハウス
IT内製化
こだわる理由

「都心のマイホーム」を求める人々に、手が届きやすい価格の戸建て住宅を提供して急成長を遂げるオープンハウス。「泥臭い営業」が成長の原動力だが、それを陰ながら支えるのは、大部分のシステムやアプリケーションを自分たちの手で創り上げている情報システム部だ。オープンハウスは、なぜ「ITの内製化」にこだわるのか?

営業活動を支援するため
「ITの内製化」を推進

 「好立地、ぞくぞく」──。印象的なキャッチフレーズのテレビコマーシャルで知られるオープンハウス。“高嶺の花”と思われていた都心の戸建て住宅を一般の人々にも手の届きやすい価格で提供し、急成長を遂げている。

 建設から販売まで一貫したサービスを提供する「製販一体」によって、トータルの販売価格を抑えられる独自のビジネスモデルを構築したことが成功の理由だ。1997年の創業以来、わずか25年で事業規模を大きく広げ、現在では関東圏の他、名阪、福岡地区にも進出。主力である戸建て住宅の他、マンション、収益不動産、米国をはじめとする海外不動産など、事業の幅も拡大している。

 グループ全体の連結売上高は2021年9月期で8105億円に上り、毎年2ケタ成長を継続している。その勢いのもと、現在進行中の中期経営計画では“行こうぜ1兆!2023”というスローガンを掲げ、2023年9月期に売上高1兆円の達成を目指している。

 躍進の原動力となっているのは、やる気と行動力に満ちた社員である。

株式会社オープンハウスグループ
情報システム部
インフラストラクチャグループ
係長
伊藤 優

2009年、インフラ・ネットワークエンジニアとしてキャリアをスタート。ゼネコンの情報システム部を経て、オープンハウスグループに入社。社内システムのインフラ・ネットワーク・セキュリティの企画から運用までを担っている。

 「営業担当者が駅前などに立ち、道行く人々に『家を建てませんか?』と声をかけるのがオープンハウスの営業スタイルです。高い目標を掲げ、『泥臭い営業』を愚直に実践していることが結果に結びついているのです」と語るのは、オープンハウスグループ 情報システム部 インフラストラクチャグループ 係長の伊藤 優氏である。

 そしてもう1つ、オープンハウスの躍進を支えている大きな力がある。それは、基幹系からCRM、SFA、営業支援ツールに至るまで、大部分のシステムやアプリケーションを自分たちで創り上げるほど、「ITの内製化」を徹底している点だ。

 「2014年にDXの推進を本格化し、内製化の方向に大きく舵を切りました。様々な技術や知識を持ったエンジニアを外部から大量に採用し、ベンダーに頼らなくてもシステムやアプリケーションが構築できる体制を整えています」と伊藤氏は説明する。

 これまでに創り上げたシステムやアプリケーションの数は240以上に上る。ただし、創ることを優先したため、それをいかに安定稼働させるかということは二の次となっていた。

 そこでオープンハウスは2021年12月、システム運用の「見える化」と自動化を実現するためにServiceNowのIT Operations Managementを導入した。