
世界的に普及が進むEVの魅力の一つが静粛性だ。エンジンや排気系が発する音や振動がないため、モーター特有の滑らかな加速とあいまって、より静かで快適な乗り心地を体感できる。モーターだけで走行することもあるプラグイン・ハイブリッド(PHEV)も同様だ。
ただし課題もある。今まで埋もれていたロードノイズや風切りノイズなどがより大きく知覚されることが指摘されているほか、インバータの高音ノイズやモーターの回転ノイズが新たに耳に入ってくる。
そこで注目されているのが、アクティブな音場制御やノイズ抑制である。車室内のノイズである暗騒音に対して、逆相の音をスピーカーから出して相殺するアクティブ・ノイズ・キャンセリング・システムがその一例だ。
「車室内をより静かでより快適な空間にするために、高級車を皮切りにアクティブ・ノイズ・キャンセリングなどの高度な機能を搭載する動きが広がっています。ADASが普及してきているのと同様に、今後数年の間にミドルレンジの車種にも広がっていくでしょう」と、アナログ・デバイセズの谷島潔氏は説明する。