
クルマの近年のトレンドを、電源回路の視点から2つ取り上げたい。
まず、クルマに搭載されるLEDの増加が挙げられる。LEDがヘッドライトに初めて採用されたのは2007年。当初はハロゲン・ランプやHIDランプの置き換えが目的だったが、その後さまざまな機能が組み込まれるようになり、現在ではLEDライティングだけで1つの技術分野を形成するまでになっている。
「対向車や先行車を検知した際に、マトリックス構成のLEDによって照射エリアを制御して、相手から見た眩しさを軽減する機能がその一例です。アダプティブ・ライティングやダイナミック・ライティングなどと呼ばれています」とアナログ・デバイセズの門川貴彦氏は説明する。
LEDはデジタル・コックピット(デジタル・メータークラスター)のバックライトとしても使われていて、画面の領域ごとに明るさを制御する「ローカルディミング」が新たな技術として登場している。画面のコントラスト向上や、パネルの視野角に起因する明るさの低下を補正することが目的だ。暗部領域の発光を抑えることで、消費電力の削減も図れる。