ミリ波(主に27GHz~300GHz)の利用が広がる中、無線通信と周辺センシングとを同時に実現する新たな技術として「ISAC」に注目が集まっている。
「ISACは6Gの基盤技術の一つとして研究が進められています。モバイルネットワークを、単なる通信装置から、物理環境を認識する装置へと進化させる技術とも捉えられています」。こう説明するのは、アナログ・デバイセズの高松創氏である。
ISACは、基地局間(または基地局と端末間)で通信を行いながら、レーダーのように電波をスキャンして、その反射から人やクルマを検知する仕組みだ。
ISACの可能性は広い。移動体通信システムの標準化団体3GPPが公表した通信仕様「リリース19(Rel-19)」では、道路交通システムにおける歩行者や他車検知、ドローンを使った物流・配送の制御、スマートシティにおける市街地の広域センシング、自動倉庫や工場内でのロボット制御などが構想されている。
「とくに欧米では安全保障の観点からも、ドローンなどの未確認飛翔体の検知に対する関心が高まっています」と高松氏は補足する。