中堅・中小企業支援特集中堅・中小企業支援特集

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コロナ禍の影響を受け、DXへの取り組みが喫緊の課題と言われるも、リソースが限られる中小企業にとってそのハードルは高い。「そもそも何から始めるべきか」「何をすればDXなのか」。こうした悩みに応えるべく、まずはベースとなるデジタル基盤の整備が手軽に実現できる中小企業向けの統合基幹システムが誕生した。導入することでどういったことが実現できるのか、概要とメリットについて解説していく。

01部門ごとに孤立したシステム
情報の点在が業務の“二度手間”を生む

DX(デジタルトランスフォーメーション)によっていかに新事業を創出するか、企業価値向上にどうつなげるか――バズワードのごとくDXの重要性は多く語られるものの、すべての企業がそのような“理想形”を簡単に実現できるわけではない。

とくに経営資源に限界がある中小企業においては、「目の前の業務に追われて新しいことに取り組む余裕がない、DXと言われても即座に対応できない、といったお困りの声も多く聞かれます」と、国産の統合型ERPパッケージ「GRANDIT」を展開するGRANDIT(グランディット)株式会社の代表取締役社長・石倉努氏は明かす。

当然のことだが、DXに取り組む目的や何から始めるかは企業によって異なる。同時に何を成し遂げるにも、大前提としてデジタル化のベースとなる基盤の整備が欠かせないことは共通しており、中小企業も例外ではない。

ここで、そもそも業務がひっ迫する理由を考えてみよう。

人材不足といった問題以前に、例えばデータの受け渡しに関し、人事管理の給与情報や販売管理の仕入・売上情報を、別途、会計処理に入力し直したり、販売管理の注文状況をさらに人手で生産管理システムに反映させたりといったプロセスが常態化してはいないだろうか。

このような“二度手間”が知らぬ間に発生している理由として、部署ごとに業務が孤立し、情報の統合・共有ができていないことが挙げられる。人手を介するたびに人的ミスが起こりやすいのも難点だ。

それでも皆が当たり前のように出社し、対面で情報を連携できていた時代ならとくに問題もなく、万一、ミスが発生してもマンパワーで何とか乗り切れたかもしれない。だが、コロナ禍によって状況は一変。旧来の仕事のスタイルでは立ち行かないリスクが露呈する結果となった。

また、従来からの働き方改革推進の動きや安価なクラウドソリューションの登場を受け、「中小企業の間でも経費精算、勤怠管理、販売管理など、個々の業務ごとのソリューション導入事例は増えていますが、各部門でバラバラに利用している状態では目指す業務効率化はおぼつかない状態に至ってしまう企業様もいらっしゃいます」と同社マーケティング室室長の高橋昇氏は指摘。

社内にデータが点在し、どこに欲しいデータがあるのか、正しい数値はどれかも分からないといった“ブラックボックス化”も起きやすい。

このような、常態化している“二度手間”作業やシステムの“ブラックボックス化”は、ただでさえ潤沢なIT人材の確保が難しい中小企業にとって、IT部門の大きな負担となっているだけでなく、経営の意思決定をも遅らせてしまう要因になりかねない。

石倉 努氏
GRANDIT株式会社
代表取締役社長
石倉 努
高橋 昇氏
GRANDIT株式会社
マーケティング室 室長
高橋 昇

02中小企業だからこそ検討すべき
働き方改革を実現するERP

こうした課題をいかに解決し、基本となるデジタル基盤を整備するか。その理念の下、生まれたのが統合基幹業務システムであるERP(Enterprise Resource Planning)。企業の会計業務、人事、生産、物流、販売などの基幹となる業務を統合し、効率化、情報の一元化を図るためのシステムだ。

日本においては1990年代後半から2000年代にかけ、欧米企業のERPが上陸し、徐々に導入が加速した。しかし、「当初は日本の商慣習やビジネススタイルに合わないものが多かったのです。そのため、それぞれの環境に応じたシステム開発、カスタマイズが必須となり、国内での普及のハードルとなった時代がありました」(石倉氏)。

苦難の時代を経てこの20年間でERPは確実に進化。従来の自社内サーバで運用するオンプレミス型から、導入しやすいクラウド型※1のERPも登場。日本市場に特化した製品も登場している。

また、以前は大企業が経営判断に活用するためのシステムという位置付けだったが、初期コストや導入負荷の軽減から、「業務効率化やテレワーク環境整備に迫られる今こそ、中小企業にとっても導入を検討する好機と言えます」と高橋氏は言う。

くしくもコロナ禍が日本企業全体のデジタル化を推し進めている昨今。中小企業もこの流れに後れを取ることはできない。しかし、大手企業のようなリソースを構えていない中小企業にとっての最適解とは何か。そこで今、日本の中小企業に特化した国産のERPに注目したい。

  • ※1 サーバやソフトウエアが必要なオンプレミスに対し、サーバなどのインフラなしでインターネットを通じて、サービスを必要な分だけ利用することが可能

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