日経ビジネス電子版 Special

DX成功のカギは「従業員エクスペリエンスの向上」 NTTデータ先端技術が進める人事総務部主導の企業変革

DX(デジタルトランスフォーメーション)は、IT部門がリードするもの──。そう考える企業は多い。だが、デジタル(D)の活用よりも、業務や組織、プロセス、企業文化・風土の変革(X)が重要だとするなら、事業部門や管理部門こそがふさわしい担い手であるとも言える。DX成功のカギは「従業員エクスペリエンスの向上」にあると考えたNTTデータ先端技術は、人事総務部主導のDXに取り組んだ。
※2021年6月25日時点の取材内容および肩書になります。

「従業員エクスペリエンスの向上」を
社内DXの中心に据える

 NTTデータ先端技術(NTT DATA INTELLILINK)は、システム基盤技術、ソフトウェア技術、セキュリティ技術に関するソリューション・サービスの提供企業である。

 インターネットによって、世界中のあらゆる人々が最新技術にアクセスできるようになった今、オープンソースやクラウドサービスといった基盤技術の革新も急速に進んでいる。同社は、NTTデータグループの一員として培ったミッションクリティカルな情報通信システム基盤の最新技術を活用して、企画提案から、設計、構築、保守運用まで一貫したソリューション提供やプロジェクト型で顧客企業に常駐し、顧客企業のビジネスの発展を支援する付加価値の高いソリューションを提供している。

 英語社名の一部である「INTELLILINK」(インテリリンク)は、「知性(Intelligence)をつなぐ(Link)」という意味を込めた造語である。オープンな環境下で、世界中で生まれ続けている先端技術を獲得し、有機的につなぎ合わせることで、新たな価値を顧客企業に提供し続けたいという同社の強い思いが込められている。

 最新のテクノロジーや、それを応用した新しいビジネスやサービスの潮流を常に先取りし続けているNTTデータ先端技術は、DXにも早くから取り組んできた。

 その取り組みは、顧客企業に提供するソリューションやサービスだけでなく、「社内DX」にも及んでいる。

小林 氏
NTTデータ先端技術株式会社
執行役員 人事総務部長
小林 武博
1992年4月、NTTデータ通信(現・NTTデータ)入社。2015年7月、NTTデータ先端技術に出向。19年7月、人事総務部長に就任。高い技術力・専門性を持つ従業員が生き生きと働ける仕組みや制度の拡充に向けて取り組んでいる。

 「従業員に『働きやすい』と感じてもらえる環境を整え、そのパフォーマンスを最大限に発揮してもらうことは、当社のように『人』こそが最大の経営資源である企業にとって最も大切です。そのため、『従業員エクスペリエンスの向上』を社内DXの中心に据えるというのは自然の成り行きでした」と語るのは、同社 執行役員 人事総務部長の小林武博氏である。

 従業員と常に向き合い、その要望や不満を日々受け止めているのは人事総務部である。そこで同部は「我々こそが変革のリード役を務めるべきだ」と考えた。こうして、人事総務部が主導する社内DXプロジェクトが始動した。

 「従業員エクスペリエンス向上」のための基盤として同社の人事総務部が選んだのは、クラウド型業務プラットフォームとして知られるServiceNowであった。その理由は何だったのだろうか。