日経ビジネス電子版 Special
130年企業が進める「挑戦」と「変革」

従業員体験最大化させる
アサヒグループジャパンデジタル化へ取り組み

酒類や清涼飲料、機能性食品など、多彩な飲料・食品を展開するアサヒグループ。2022年1月に誕生したアサヒグループジャパンは、同グループの国内事業を統括する新会社だ。新会社の設立とともに、国内全事業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を統括する「DX統括部」を新設。様々な施策の一つとして、デジタルの力で従業員体験を最大化させる取り組みが始まった。

社内サービスの申請業務を変革し
従業員体験を高める

 「アサヒスーパードライ」でおなじみのアサヒグループは酒類の他、「三ツ矢サイダー」や「MINTIA」など、多彩な製品を提供する総合飲料・食品メーカーである。

 10年ほど前から事業のグローバル化を推進し、現在では売上高の半分近くを海外で稼いでいる。全世界で約3万人いる従業員のうち、国内事業で働くのは1万3878人(2020年12月時点)。半数以上は海外の従業員だ。

 「海外事業は、欧州、オセアニア、東南アジアに置く地域統括会社がマネジメントしています。国内事業は、持株会社であるアサヒグループホールディングス内に置かれた日本統括本部が統括していましたが、22年1月にアサヒグループジャパンを設立してマネジメントを移管しました。他のリージョンと同じように、国内事業を統括する地域統括会社の役割を担っています」と語るのは、アサヒグループジャパン 執行役員 DX統括部 部長の山川知一氏である。

アサヒグループジャパン株式会社
執行役員 DX統括部
部長
山川 知一
製薬業界担当のシステムエンジニアとしてキャリアスタート。製薬会社におけるクライアントサーバーシステムの構築に携わる。その後、製薬会社の情報システム部にてグローバルITアウトソーシング、基幹業務システムのグローバル統合などに18年間従事。2020年12月アサヒビールに入社し、経営創造本部DX担当を経て、22年1月より、アサヒグループジャパンDX統括部長を務める。

 新会社の設立とともに、それまではホールディングスやアサヒビールなどの国内事業会社に分散していたDX関連部門を集約し、アサヒグループジャパン内に「DX統括部」を新設した。国内の全事業会社のDXを推進するための部門である。

 「実際にDXに取り組むのは各事業会社ですが、DX推進部は、それを実現するための基盤や仕組み作り、データベースの構築などを支援します。ジャパン全体としては、DX=BX(ビジネストランスフォーメーション)であると捉え、プロセス、組織、ビジネスモデルにおけるイノベーションを推進していく方針を掲げています。その“旗振り役”として、各事業会社と緊密に連携しながら変革に取り組んでいるところです」と山川氏は語る。