
「いつでも、どこでも、一人でも多くの人においしいコーヒーを届けたい」という創業精神の下、コーヒーに関わるすべての事業を展開するUCCグループ。
一般消費者には、スーパーやコンビニエンスストア、自動販売機で売られる缶コーヒーやレギュラーコーヒーでおなじみだが、実は、喫茶店やレストランなどに卸す業務用コーヒー事業の割合が高い。1933年の創業以来、日本のコーヒー文化の発展に貢献してきた。
「コーヒー農園を経営し、栽培、収穫、乾燥、焙煎、ブレンド、粉砕、抽出まで一貫したコーヒー事業をグローバルに行っています。栽培から1杯のコーヒーに至るまでのすべてのプロセスに関わっているのです」と語るのは、UCCホールディングス執行役員CISOの黒澤俊夫氏である。
日本のみならず、世界21カ国・88拠点でコーヒー事業を展開する「UCC」は、グローバルなブランドでもある。また、世界初の缶コーヒー販売や真空包装レギュラーコーヒーの製造を業界に先駆けて開始するなど、常に時代の最先端を走り続けてきた。
このように、ビジネスにおいては非常に先進的なUCCグループだが、ことITに関してはやや遅れている感が否めなかったという。2019年9月にUCCホールディングスに着任した際、黒澤氏は、社内で使われているIT機器やシステムが「数年は遅れている」と実感した。
「一部のパソコンは、サポート終了期限が迫っている古いバージョンのOSをいまだに使用しており、外部から社内システムにアクセスするにはVPNに接続しなければならないなど、使い勝手の悪さを感じました。慣れているから何の疑問も抱かずに使っていたのでしょうが、私のように外部から来た人間が見ると、非効率であることは明らか。全面的にIT環境を刷新する必要があると感じました」(黒澤氏)
こうして黒澤氏は20年1月、IT環境刷新プロジェクトを正式に始動。いくつものプロジェクトを同時に走らせ、様々な環境を短期間で一気に変えた。
その1つが、ServiceNowによる従業員エクスペリエンス改革である。UIが複雑で、どこに何があるのかわからなかったグループポータルをシンプルで分かりやすいデザインに変え、結婚や出産、異動といったライフサイクルイベントの申請がスムーズに行える従業員ポータルも開発。利用者目線に立った、使いやすいポータルを整備していった。
UCCグループは、なぜ従業員エクスペリエンス改革のためのソリューションとしてServiceNowを選んだのか? 次のページから詳しく見てみよう。