事業部門間やリージョン間の
システムを標準化する
IT市場の環境は激変している。クラウドやモバイル、AIといったデジタルテクノロジーの急速な進化とともに、旧来型のSI(システムインテグレーション)やシステム開発といったIT関連サービスの市場規模は縮小。多くのIT企業はその変化の中で、製品やサービスの見直しだけでなく、経営や業務のあり方まで抜本的に見直す必要に迫られている。
そうしたトレンドの変化に対応して、いち早く自らの変革に挑んでいるのが富士通だ。
同社は2020年7月、「富士通のトランスフォーメーション」から名付けたDXプロジェクトである「フジトラ」を始動。「経営のリーダーシップ」「現場の英知の結集」「カルチャー変革」の3つにフォーカスした大変革をスタートした。
そもそも、全世界で約12万人の従業員が働く富士通にとって、変革の意識や行動をグループの隅々まで行き渡らせるのは容易なことではない。
デジタルシステムプラットフォーム本部
グローバルヘッドオフィス
シニアマネージャー
青木 克憲 氏
そこで、時田隆仁代表取締役社長が兼務するCDXO(最高デジタル変革責任者)を中心に、COO(最高執行責任者)、CFO(最高財務責任者)、CIO(最高情報責任者)で構成されるステアリングコミッティ(運営委員会)を設置。そのリーダーシップのもとで、主要な事業部門や海外リージョンにおけるDXを推進している。
一方で、グループ全体としての変革を促すには、事業部門間やリージョン間で横の連携を図っていくことも重要だ。そのためのプロジェクトとして、富士通は国内外のグループ企業も含む全社の業務プロジェクトやシステムをエンド・ツー・エンドで標準化する「OneFujitsuプロジェクト」もスタートさせた。
「事業部門ごとや、リージョンごとの業務の進め方がバラバラのままでは、時代の大きな変化にグループ全体として柔軟に対応することはできません。グループ内のあらゆるデータを1つに統合し、共有された情報を基に適切なアクションが迅速に取れる環境づくりに取り組んでいます。目指しているのは、『データドリブンマネジネント』と『オペレーショナルエクセレンス』の追求です」と語るのは、同社 デジタルシステムプラットフォーム本部 グローバルヘッドオフィス シニアマネージャーの青木克憲氏である。
富士通はどのように業務プロセス変革を進めようとしているのか? 次のページから詳しく解説する。
