

2003年5月17日は、日本の金融史に残る日となった。バブル崩壊後の不良債権処理に苦しむりそな銀行に対して、2兆円規模の公的資金投入が決まったのだ。いわゆる「りそなショック」である。その後、同社は自らに大鉈を振るうとともに、営業時間の拡大や大胆な業務改革を次々と断行。個人や中堅・中小企業向けのリテール業務に注力し、収益力は徐々に回復した。ピーク時に3兆円以上あった公的資金は、2015年6月に完済した。
あの日から20年――。節目の年である2023年5月には、これまでの「感謝と決意」を新たにすべく、グループの理念体系を再整理。「金融+で、未来をプラスに。」というパーパスと、「リテールNo.1」の実現を目指す長期ビジョンを制定し、「新たな挑戦」に向けた大きな一歩を踏み出した。
この挑戦の一丁目一番地は、グループ構造改革(コーポレート・トランスフォーメーション)。これまでのビジネス構造や経営基盤を未来志向で変革することにある。この一環として、アマゾン ウェブ サービス(AWS)の利用を開始し、クラウドサービスの活用による金融サービスのデジタル化、それを支える内製人財の育成に取り組んでいる。
グループ一丸の変革と新たな挑戦を牽引するりそなホールディングス取締役兼代表執行役社長の南 昌宏氏に、アマゾン ウェブ サービス ジャパン(AWS) 代表執行役員社長の長崎 忠雄氏が、企業変革の必要性と金融の未来について話を聞いた。