電話中心のビジネスからICTへ
高まるデータの価値
2018年に中期経営戦略「Your Value Partner 2025」を発表したNTTグループ。その戦略の柱として、同グループは「お客さまのデジタルトランスフォーメーションをサポート」「自らのデジタルトランスフォーメーションを推進」「人・技術・資産の活用」「ESG経営の推進、株主還元の充実による企業価値の向上」の4つを掲げた。
2018年といえば、経済産業省が「DXレポート」を発表し、ようやくビジネスの世界で「デジタルトランスフォーメーション(DX)」という概念が浸透し始めようとしていた時期である。いち早くその概念を採り入れ、「お客さまのDX」「自らのDX」を掲げたところに、ICT業界のリーディングカンパニーであるNTTグループの先見性が感じられる。
技術企画部門 IT室 次長
駒沢 健 氏
「そもそも当グループがDXを志向することになったのは、ビジネスにおけるデータ活用の重要性を強く認識し、そのための基盤や環境づくりが急務だと考えたからです」
そう語るのは、グループ全体のDXプロジェクトを推進している日本電信電話 技術企画部門 IT室 次長の駒沢 健氏である。
かつての電話中心のビジネスから、グループとしての中核事業がICTへとシフトする中、グループ各社の業務におけるデータ活用の重要性は日増しに高まっていた。また、NTTグループは近年、エネルギーやヘルスケア、アグリテックなど、新しい事業領域にも積極的に参入しているが、これらのビジネスの最新動向をリアルタイムに把握するためにもデータ活用は欠かせない。
「そこで、115社に上る国内グループ会社のデータを横串で連携できるようにするためのエンタープライズアーキテクチャを設計しました。会社ごとに個別最適化されていたシステムを、アーキテクチャに沿って標準化することにしたのです」(駒沢氏)
エンタープライズアーキテクチャという“共通言語”が確立されたことで、個社の垣根を越え、グループ全体としてデータを活用できる基盤の整備が着々と進んでいる。
