日本企業は営業コスト※の2倍程度の粗利しか稼げていない
マッキンゼー・アンド・カンパニー・インコーポレイテッド・ジャパン(マッキンゼー)は2021年出版のレポートで、独自調査で日本企業の営業力の実態を明かしている。グローバル企業(平均値)は、営業コストの4~5倍の粗利を稼ぐ。しかし日本では、平均的にグローバル競合企業の半分、中には営業コストとほぼ同額の粗利しか出ていない企業も多かったという。
同レポートによると、日本企業の営業の稼ぐ力が弱い理由の一つは、能力の差ではなく、時間の使い方にある。平均的な日本企業の営業社員の業務時間において、社内業務や資料作成が全体の70%を占めているのだ。いかに優秀な営業であろうと、顧客に直接あたる時間が少なければ、稼ぐことはできない。
その解決の一つの方法がデジタル化だ。日本企業でもCRM(顧客関係管理システム)、SFA(営業支援システム)を導入している企業は多いが、問題はそこにインプットされたデータを生かし切れていないこと。今後営業に携わる人口が減少する中、データを生かして、営業生産性を最大化していくのが必要不可欠な一手となる。そこで本編では、日本のリーダーが知るべき営業改革、4つの原則を解説する。
取材したのは営業DXによる改革の最前線で活躍するお二人、マッキンゼーでパートナーを務める倉本由香利氏とXactly代表取締役社長の福眞総一郎氏。「失われた30年」から「成長する未来」へ、デジタルを活用し営業を原動力とする持続的な収益創出サイクルについて解説してもらった。
※営業コスト 営業人件費、出張費、経費など営業活動にかかるコスト