競争優位性を確固たるものとする意味でも、DXの推進は規模や業種・業態を問わず、全企業にとっての最優先事項である。そのためには人手不足が叫ばれる中でも、デジタルを駆使してビジネス価値を高める従業員が働きやすくしなくてはならない。つまり、DXを支える情報システム部門(情シス部門)が今まで以上にコア業務に時間を割けるよう業務変革をサポートする必要がある。
例えば、今や働き方の選択肢として当たり前となったテレワーク。10年かけて起こる変化が、わずか数カ月で一気に進んだといわれている。コロナ禍は収束したが、テレワークとオフィス勤務の両方を行うハイブリッドワークは、今後も働き方の重要な選択肢として残るだろう。
また、働き方の大変革は、情シス部門に新たな課題を突き付けている。管理者の目が行き届かない場所で、組織のポリシーをどう守らせるかも重要な検討事項といえる。例えば在宅勤務で、業務PCやデバイスのガバナンスやセキュリティーをどう確保するかは、難しく手間のかかる問題だ。
働き方の変革はクラウド利用を後押しする。会社単位でなく、部門、チーム、個人単位でSaaSを利用するケースも増加。組織として全体像を把握することが難しくなっており、どこで、誰が、どのように使っているか分からない状態が生まれている。これではSaaS利用コストを最適化することも、管理ポリシーを徹底することも困難だ。
情シス部門のリソースは限られている。この状態でDX推進を期待しても無理がかかるだけであるため、経営は手を打つ必要がある。
このような情シス部門の課題解決に挑む企業がある。それが、ITデバイスとSaaSの統合管理機能をクラウド型で提供するジョーシスだ。設立2年で500社以上の顧客を獲得し、その数は現在も月数十社ペースで増えている。2023年9月には累計資金調達額が179億円に到達し、2023年の国内SaaS領域で最高の資金調達額を達成した企業となる
※など、今もっとも勢いのある国内ITスタートアップの1社である。
同社が提案する、単なる業務効率化にとどまらないSMP(SaaS Management Platform)の勘所とは。DX時代の「情シス」が目指すべき姿を考える。
インタビュアー:
日経BP 総合研究所 フェロー 桔梗原 富夫