オンラインの本人確認をいかに簡素化・効率化するか
社会のデジタル化が加速する中、様々なサービスや手続きのオンライン化を求める人が増えている。利用者の声を受け、これまで対面で提供してきたサービスをオンライン化した事業者は少なくないだろう。
オンラインサービスを展開・運営していく上で検討事項になるのが、利用者の「本人確認」をどう行うかということである。
利用者と直接会うことがないオンラインサービスでは、「身分証のコピーを郵送してもらう」「画像データをアップロードしてもらう」といった方法が一般的だ。しかし、これは利用者側にとって面倒な上、実施環境の限られる作業といえる。例えば、「移動中の電車内で身分証を撮影し、アップロードする」という作業に抵抗感を覚える人は多いはずだ。
また実は、事業者側の負担も大きい。撮影時のかすれや歪みが原因で身分証をうまく読み取れないケースが2~3割もあり、利用者とやり取りを繰り返す必要性が生じるからだ。郵送/アップロードされた身分証が偽造されたものでないかをチェックする必要もある。こちらは、よりクリティカルな事業継続リスクにつながるものといえるだろう。これらを未然に防ぐため、専任の対応スタッフを配備している企業もあるようだ。
そんな中、身分証レスで本人確認を実現する仕組みが登場し、注目を集めている。
例えば、「toto」などのスポーツくじを運営する日本スポーツ振興センター(JSC)は、コンビニ決済利用者の年齢確認にこの仕組みを活用することで、未成年者によるくじ購入を抑止している。また、ある後払い決済事業者は、この仕組みでユーザー登録手続きを簡素化し、利用者拡大につなげようとしている。さらに、保険加入希望者向けの非対面の本人確認手段として、採用を検討している保険会社もあるという。
これらの組織が採用/検討している仕組みとはどのようなものなのか? また、活用することで事業者はどんなメリットを得られるのか? 仕組みの開発・提供に携わるNECと三菱UFJ銀行のキーパーソンに聞いた。