関東を中心にショッピングセンターを展開する「ベイシア」、国内最大手のホームセンターである「カインズ」、作業服・作業用品のほかアウトドア・スポーツウェアなども販売する「ワークマン」、住まいと住生活・手づくり関連商品の総合専門小売業である「ハンズ」――。いずれも、身近な小売店ばかりだ。
ベイシアグループは、これらの中核的なチェーンのほか、30社以上もの小売企業を展開。グループ全体の年間売上高は1兆円を超える。
一般にグループ経営では、持ち株会社などに「IT本部」を設置し、グループ各社のIT戦略を統括するケースが多い。そのほうがグループ全体としてのガバナンスを利かせやすく、総投資額やトータルコストも下がるからだ。
これに対しベイシアグループでは、ベイシアやカインズなどの事業会社が、それぞれの事業計画に沿って独自のIT戦略を策定している。
「グループではあるものの、事業戦略については個々の会社の裁量で任せることを経営の根幹としています。30社以上のグループ会社が、それぞれ針のようにとがった個性を生かし、全体として強くなる『ハリネズミ経営』を実践しているのです。IT戦略についても、各事業会社がそれぞれの市場で勝ち抜くために独自の戦略を策定しています」
そう説明するのは、ベイシアグループソリューションズ(以下、BGS)でソリューション統括本部 セキュリティ推進室 室長とシステムサービス部 部長を兼務する大久保泰淳氏だ。
グループ全体のクラウドやサーバー、システム、ネットワーク、端末といったIT基盤を支えているのが、BGSである。同社は、ベイシアグループ各社のIT戦略がスムーズに遂行されるように、IT基盤の構築・運用や保守・メンテナンス、セキュリティ管理などの役割を担っている。
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