377万人の市民の
「時間」を生み出す

横浜市行政サービス支える
デジタルプラットフォームとは

人口377万人を誇る日本最大の政令指定都市、横浜市。市民向けの行政サービスも膨大な量に上る。市民にとって便利で無駄な時間を取らないサービスを提供し、一方で職員の事務処理を効率化するために、横浜市は行政サービスをデジタル化する「横浜DX戦略」を始動させた。横浜市が取り組む行政DXの具体的な狙いとその成果に迫る。

※ 出典:総務省「指定都市一覧」

横浜市民の皆さんに
大切な「時間」をお返ししたい

1859年の開港から、165年を迎える横浜。海外との接点として多くの外国人や技術・文化を受け入れ、日本を代表する港湾都市として発展してきた。

現在の横浜市は人口377万人、181万世帯が暮らす日本最大規模の政令指定都市である。これほど多くの人口を抱えるため、行政サービスの量も他の都市とは比較にならないほど多い。

多くの市民に、質の高い行政サービスを提供するにはどうすれば良いか? また、サービスを提供する職員の業務負荷をどう軽減するか? この2つの課題に対処するため、横浜市は2022年に「横浜DX戦略」を始動させた。

「市民の皆さんに大切な『時間』をお返しすること。職員の事務を効率化して生み出した時間で必要な人に温もりのあるサービスを提供すること。この2つが『横浜DX戦略』の大きな目的です」と語るのは、横浜市最高情報統括責任者(CIO)補佐監の福田次郎氏である。

福田氏
横浜市役所
最高情報統括責任者(CIO)補佐監
福田 次郎
1989年、三菱総合研究所入所。社会基盤システム等の調査・企画・コンサルティングなどを行う。2015年より横浜市最高情報統括責任者(CIO)補佐監に就任。21年より新設されたデジタル統括本部において、デジタル技術統括シニアディレクターを兼任。

従来の業務をただデジタルに置き換えるのではなく、市民にとって使いやすく、手間のかからないサービスをデザインし、手続きに費やしていた“無駄な時間”をなくす。その一方で、職員の業務も抜本的に見直し、効率の良いプロセスを再構築する。

こうした考えの下、「デジタル×デザイン」をコンセプトの中核に据えているのが「横浜DX戦略」のユニークな点だ。

「紙で行っていた申請・手続きをスマートフォンでできるようにするなど、ユーザビリティを向上させることはもちろん、受理された申請の事務処理が担当部局内、部局間を自動で回るような業務体制を実現したい。そのためには、多様な業務に対応して、柔軟に組み替えられるワークフロー機能を備えたデジタルプラットフォームの導入が不可欠です」と福田氏は語る。