「人が持つ力を解き放つ」
NECが取り組むリーガルDX
業務の自動化を推進して
「人が持つ力を解き放つ」
「人が持つ力を解き放つ」。これが、NECが目指す社内DXのキーワードの一つだ。
煩雑な業務が1つでも減れば、社員は社会や顧客に価値をもたらすコア業務により多くの時間と力を注げるようになる。
「コア業務に専念できるようになれば、人は『もっと良い仕事をしよう』『新しいことにどんどんチャレンジしよう』という前向きな気持ちになるものです。それが結果として、お客様にさらに良い価値を提供することにつながる。エクスペリエンスの変革は、そうした好循環の出発点だと言えます」と小玉氏は語る。
小玉氏は、そんなNECの考え方に通じるソリューションとして、ServiceNowを高く評価している。
「ServiceNowのコンセプトは、単一のプラットフォームで社内外の様々なシステムをつなぎ、卓越した顧客体験、従業員体験と飛躍的な生産性向上を実現するというもの。この思想は、『人が持つ力を解き放つ』というNECの考え方と強く共鳴します。互いに目指すゴールが一緒であるからこそ、早い段階から協業関係を築き上げることができたのだと思います」(小玉氏)
20年にITサービスマネジメント向けのソリューションを採用して以来、NECはServiceNowの業務変革ソリューションを相次いで導入してきた。
その成果は着実に表れており、NECの社員は、社内業務のエクスペリエンスが明らかに改善されていることを強く実感しているようだ。
「例えば、NEC社内には1,000以上の業務システムがありますが、ServiceNowの導入前は、それぞれの申請手続きや問い合わせ先の窓口がバラバラで約500の窓口が存在していました。 社員は、問い合わせ先を探すだけでも多大な時間を費やし、かなりのストレスをためていたのです」と小玉氏。
そんな状況が、ServiceNowの導入によって一変した。社員は、1つのポータルにアクセスするだけで、多くの申請手続きや問い合わせができるようになり、対応がどこまで進んでいるのかという途中経過も逐一確認できるようになったのだ。
しかも、「比較的起こりやすい手続きや問い合わせ内容であれば、ServiceNow上に蓄積されたナレッジを検索すれば対応方法が見つかり、社員が自己解決できるようになりました。これによって、社員が速やかに業務を正常化できるようになっただけでなく、問い合わせを受け、対応するシステム担当者の業務負荷も大幅に軽減されています。様々な部門の社員が、多大な恩恵を同時に受けられる点にServiceNowの導入効果を感じています」と小玉氏は語る。
ServiceNow で実現する業務DX(統合エクスペリエンス)
- デジタルワークフロー上にエンドツーエンドで業務をデジタル化、業務の標準化・共通化を推進
- モバイル活用等による優れたユーザ体験を実現、ダッシュボード活用により可視化からアクションを実行
事業部門とのコミュニケーション強化と
法務リテラシー向上のために
NECは、ITサービスマネジメントのエクスペリエンスをServiceNowで変革した成功体験を受け、他の社内業務についてもServiceNowで広範囲に変革していく方針を定めた。
IT運用やHR(人事)領域への導入に続き、24年2月、同社は法務領域の業務でもServiceNowの活用を開始した。法務領域のDX基盤としてServiceNowのLegal Service Deliveryを利用するのは、国内初※のケースである。
※出典:NEC、ServiceNowのLegal Service Deliveryを国内初導入、自社の法務領域DXを加速
「経営や事業を目標に向かって進めていくためには、早い段階から障害となり得るリスクを洗い出し、リスクに対処しなければなりません。そのためには、経営や各事業部門と法務部門との緊密なコミュニケーションや、事業担当者自身の法務リテラシー向上が不可欠です。この2つを実現するには、気兼ねなく法務部門とコミュニケーションが取れる仕組みや、事業担当者が自分自身で契約等に関する疑問を解決できるようなナレッジの提供が必要と考えました」
導入の経緯について説明するのは、NECの執行役 Corporate SVP 兼 CLCO(チーフ・リーガル&コンプライアンス・オフィサー)の山本祐子氏である。
執行役
Corporate SVP
兼 CLCO
山本 祐子 氏
このうちナレッジの提供については、NECは以前から社内ホームページやチャットサービスなどを使って行っていた。しかし、自己解決に至るケースは多くなく、結局、法務部門の担当者が回答することがほとんどであった。
「検索したけどナレッジが見つからなかったというケースが大半ですが、探すことが面倒なので法務担当者に調べてほしいというリクエストも少なくありませんでした。これでは、社員が主体的に法務リテラシーを向上させることにつながりませんし、回答する法務担当者の業務負荷も重くなってしまいます。そのため、仕組みの見直しによって社員による自己解決のアクションを促せないかと考えたのです」と山本氏は振り返る。