特別鼎談 富士通と三井物産のDXキーパーソンに訊く テクノロジーを価値に変えるDX戦略、次の一手は「DAP」にあり

日本の「デジタル/技術的スキル」は
64カ国・地域の中で63位

衝撃的数字は、スイスのビジネススクールIMDが発表した2023年の「世界デジタル競争力ランキング」によるものだ。日本の総合順位は32位とほぼ中間であるが、詳細に各要素の順位を見ると「デジタル/技術的スキル」が63位、「ビッグデータとアナリティクスの活用」が64位、「企業の俊敏性」が64位とデジタル関連で低い順位が並んでいる。

この順位がどこまで実態を表しているかは、議論のあるところだろう。そうだとしても、デジタルスキル取得やデータ活用が世界と比べて遅れていることは、間違いないといっていい。

DX推進は、デジタルスキルがあってこそ実現できる。しかし、全従業員のスキルを一気にアップさせるのは困難だ。打ち手は何か。それは、UX分野におけるデジタル技術の活用にある。DAP(デジタルアダプションプラットフォーム)は、従業員が業務アプリケーションを簡単に理解し、効果的に使用できるようにサポートする。マニュアルレスで誰でもシステム本来の力をより早く、最大限に引き出すことが可能だ。グローバルでは既に導入が進んでおり、日本でもDX先進企業を中心に注目度が高まっている。

日本におけるDX推進で先行する富士通と三井物産がDAPの活用を狙い選択したのは、グローバルスタンダードのWalkMe(ウォークミー)。ここで重要なのは、両社が単なる便利なナビゲーションツールではなく、DXプロジェクトを推進し生産性向上を図るプラットフォームとして、WalkMeを活用しているという点だ。富士通では既に、10万人規模の従業員が利用する。三井物産では経費精算ツールにおいて、グローバルでの適用を実現した。WalkMeはシステムと一体化し、もはや「あって当たり前」。ROI(投資利益率)を気にするような段階には既にないという。

富士通 執行役員 EVP CDXO(最高デジタル変革責任者) CIO(最高情報責任者)の福田譲氏と、三井物産 常務執行役員 デジタル総合戦略部長である真野雄司氏の両氏の対話に、WalkMe日本法人 代表取締役社長の小野真裕氏も加わり、DXの「真髄」について語り合った。