トップ企業CEOに聞く 日本企業変革に財務経理部門は何をなすべきか

DICのグローバルビジネス成長へのチャレンジと
経理財務業務の変革に向けてCFO組織が担う新たな役割

ブラックライン株式会社 代表取締役社長
宮﨑 盛光
DIC株式会社 取締役 専務執行役員 財務経理部門長 最高財務責任者
浅井 健

グローバルで着実な成長を遂げるDICの経理財務DXとは

 日本CFO協会が同協会登録企業の経理財務幹部を対象に行った調査「経理部門のDX推進に向けた実態と課題2025」は、DXに取り組むCFOの課題を具体的に示している。取り組みの阻害要因として、最も回答が多かったのは、「人材の固定化、業務の属人化」(49%)。次いで、「経理機能の高度化を推進できる人材の不足」(42%)、「業務負荷の増大、高止まり」(42%)だった。

 多くの企業のCFOが同じ課題を共有しているはずだ。もちろん、様々な課題を乗り越えながら経理財務業務の変革を進め、成果を上げている先進企業もある。そんな企業の1つが、世界約60カ国で事業展開するDICだ。

 DICというと印刷インキのイメージが強いかもしれないが、同社は事業変革を急速に進めている。現在、インキをはじめとするパッケージング&グラフィック事業の売上高比率は半分ほど。残りの4分の1ずつを、建材や自動車向け顔料などのカラー&ディスプレイ事業と、エレクトロニクス領域を主な対象に機能材料を提供するファンクショナルプロダクツ事業が占めている。なお、これら3事業を合わせたDIC全体での海外売上高比率は約7割に達する。

 では、事業の“質的転換”を通じて、グローバルで事業変革を進めるDICの強みはどこにあるのか。そうした改革をCFOおよびCFO組織はどのように支えているのか。DIC最高財務責任者の浅井健氏と、同社の経理財務DXを支援するブラックライン社長の宮﨑盛光氏による対談を通じて、その根幹を探る。
マネジメントチームもチャレンジを通じて成長するマネジメントチームもチャレンジを通じて成長する