グローバル経営基盤を整備し、本格的な攻勢に出る
NIPPON EXPRESSホールディングスは、事業のグローバル展開を積極的に進めている。同社を司令塔とするNXグループの中核企業、日本通運の創設は1937年。その100周年に当たる2037年のありたい姿として、「グローバル市場で存在感を持つロジスティクスカンパニー」を掲げる。
NXグループはグローバルでさらに成長するため、組織およびガバナンス体制の整備に取り組んでいる。2022年にはホールディングス体制に移行したが、並行して2019年から2023年にかけて、「プロジェクトITS」を推進した。「I」は国際会計基準であるIFRS導入、「T」はTaxで連結納税が主要な目標となる。「S」はERP(統合基幹業務システム)の「SAP S/4HANA」を意味し、従来は子会社や現地法人で別々だった経理システムをはじめ経営基盤のグローバル統一を目指した。
I・T・Sそれぞれが大きなプロジェクトであり、通常、1つのテーマに数年を要することも多い。NXグループはこれらを同時に進め、しかも予定より1年前倒しでプロジェクトを完了させた。グローバル経営の基盤は整った。今、NXグループの本格的な攻勢が始まろうとしている。
大規模な変革をこれほどのスピード感で進められた要因は何か。また、企業のCFOおよびグループのCFOは企業全体の変革にどのような役割を果たすべきか。次ページで紹介する、NIPPON EXPRESSホールディングス 常務執行役員の大槻秀史氏と、その変革を経理業務の面から支援するブラックライン社長の宮﨑盛光氏との対談に多くのヒントが含まれている。