新たなテクノロジーを武器とする競争相手の台頭や、環境対応への要求の高まり、過熱する関税戦争など、企業を取り巻く環境の変化は、ますます目まぐるしくなっている。
次に何が起きるか分からない状況の中で、柔軟かつ機敏に経営のかじを取っていくためには、経理・財務部門を十分に機能させなければならない。その意味で業務は増えている。
だが、「上場・非上場や、事業規模を問わず、企業のファイナンス部門は様々な課題を抱えており、経営を支える役割を十分に果たし切れていないのが実情です」と語るのは、デロイト トーマツ リスクアドバイザリーでディレクターを務める小口秀人氏だ。

具体的に、企業のファイナンス部門(経理・財務・会計・税務)は、どのような課題を抱えているのか?
その実態を知るため、デロイト トーマツは2025年3月に「ファイナンス部門の課題調査」を行った。その結果を見ると、「ファイナンス部門全体における重要な経営課題」として、「DX・AI活用」が38.8%。「人材育成・人材確保」が35.7%となった。
「経営を取り巻く環境の激変とともに、ファイナンス部門がやるべき仕事は増えているのに、テクノロジーへの対応不足や人材不足がボトルネックとなり、業務をこなし切れなくなっている実情が浮き彫りになりました」と語るのは、デロイト トーマツ リスクアドバイザリーでパートナーを務める松本 淳氏である。
このボトルネックを解消するため、企業は現状をいかに変革すべきなのか?
