JALグループが挑む自動化を見据えた改革
クラウド基盤を運用する仕組みを
ServiceNowで構築
「世界で一番お客さまに選ばれ、愛される航空会社であり続けること」を目指すJALグループ。そのIT中核会社であるJALデジタルは、グループ各社が安全かつ正確な運航や、顧客満足度の高いサービスなどを提供するのに欠かせない各種システムを開発・運用している。
同社は、開発・運用のために長年使用してきたオンプレミスのITインフラ基盤の老朽化が進んだことから、ハイブリッドクラウド基盤に移行した。新たな基盤は、フランス語で「空(そら)」を意味する「CIEL(シエル)」と命名。現在、プライベートクラウド基盤の「CIEL/J」とパブリッククラウド基盤の「CIEL/S」の2つを運用している。
ハイブリッドクラウド基盤への移行と同時に、JALデジタルはこれらの基盤を効率よく運用するための仕組みとして、ServiceNowのITSM(IT Service Management)とITOM(IT Operations Management)をベースとする統合ポータル「CIEL/manager」を構築した。
「従来はシステム開発担当者がITインフラを利用する際、サーバーやネットワーク、ストレージなど、多数の担当者に申請書を送らなければなりませんでした。どの担当者に、何の申請をしなければならないのかが分からず、開発までの時間が長引く要因の一つになっていました」と語るのは、同社技術戦略グループスペシャリスト ソリューションアーキテクトの矢是秀明氏である。
システムマネジメント本部
(兼)運営企画本部
ビジネスプロセス変革部
技術戦略グループ
スペシャリスト
ソリューションアーキテクト
矢是 秀明 氏
ITインフラを手配する担当者側も、各部門の開発者から送られてくるエクセルの申請書を添付した大量のメールを処理するのに苦労していた。申請内容の承認や、作業担当者の手配、進捗状況の確認などのために、複数の担当者間で何度もメールをやり取りしなければならないことにも不便さを感じていた。
これらの課題を解決するため、ITインフラ基盤の移行に合わせて、運用の仕組みも抜本的に変えることにしたのである。
すでにServiceNowをベースとする統合ポータルの構築から6年が経過したが、同社のITインフラ基盤運用はどのように進化を遂げたのか? また、これまでの運用を通じて見えてきた課題とは何か?