今、日本に求められる
新しいCRMのカタチ
BtoBスタートアップの育成が
エコシステムの健全な発展につながる
ServiceNow Japan坪田氏(以下、坪田氏):本日はよろしくお願いします。倉林さんは、シリコンバレーや国内で数多くのベンチャー投資や事業開発に関わってこられたベンチャーキャピタリストの第一人者です。まずは、これまでのご経歴について簡単に教えていただけますか?
Managing Partner / Head of Japan
倉林 陽 氏
DNX Ventures 倉林氏(以下、倉林氏):こちらこそよろしくお願いします。私は大学を卒業後、富士通に入社し、CTI(Computer Telephony Integration)の営業担当からキャリアをスタートさせました。CTIは、顧客データベースと電話を連携させることで、顧客のプロフィールや過去の応対履歴、購入履歴などを参照しながら的確なサポートを提供するためのシステムで、現在のCRMの走りのようなものです。本日、坪田さんとの対談のテーマはCRMということですが、振り返ってみれば、その先駆けに関わっていたことになりますね。
坪田氏:その後、ベンチャーキャピタリストへの道に進んだのは、どのような経緯だったのでしょう?
倉林氏:富士通時代に経営企画部門に異動し、そこから米系VC(ベンチャーキャピタル)に出向したのがきっかけです。その後三井物産に転職し、シリコンバレーや国内のITベンチャー投資に携わるようになり、米国でMBAを取得後は、米系VCを経て2011年にSalesforce(セールスフォース)のコーポレートベンチャーキャピタルであるSalesforce Venturesで日本のSaaSスタートアップへの投資を担当することになりました。
ご存じのように、Salesforceは世界中のSaaSスタートアップに投資し、成長を支援することで、同社のCRMに連携するSaaSのエコシステムを形成することに力を入れています。そのエコシステムに、日本のスタートアップを迎え入れるのが私の役割だったのです。
坪田氏:倉林さんは現在、BtoBのSaaSスタートアップに特化したベンチャーキャピタルであるDNX Venturesのマネージングパートナーを務めておられますが、そのきっかけはSalesforce Venturesでの投資経験にあったわけですね。
倉林氏:はい。私は2015年にDNX Venturesにジョインしましたが、当初から「日本のスタートアップエコシステムの健全な発展に寄与したい」という思いを持っていました。そのためには、BtoCよりもBtoBスタートアップの育成が重要だと考えたのです。
坪田氏:とても興味深い考え方ですね。ぜひ、もう少し詳しく聞かせてください。