テクノロジーが可能にする
「顧客ライフサイクル」に寄り添う体験提供

「CRM2.0」の到来で迎える
新たな変革期

CRM(顧客関係管理)の本来の意味とは何か? 元来、CRMとは単なる営業支援システムの導入ではなく、顧客視点に根差した抜本的な事業改革を意味する「経営変革」だった。企業と顧客の関係性が急速に変化する今こそ、その原点に立ち返り、CRMの戦略的意義を問い直すことが求められている。その具体的なアプローチ方法について、本来あるべきCRMと最新テクノロジーを掛け合わせた「CRM2.0」を提唱するアクセンチュアの黒川 順一郎氏と、ServiceNow Japanの坪田 駆氏が語り合った。

CRMはシステムではなく
経営変革そのものである

ServiceNow Japan 坪田氏(以下、坪田氏):AIをはじめとするテクノロジーの急速な発展によって、企業と顧客との関係性は大きく変化しています。そうした中、改めてその重要性が高まっているのがCRMです。

 これまでCRMは、営業支援システムやその導入を指すIT施策であると捉えられてきました。しかし、本来のCRMはアクセンチュアの前身であるアンダーセン・コンサルティングが提唱した、顧客視点を経営に取り込む「経営変革」そのものだとうかがっています。本日は、そのアクセンチュアの黒川さんに、これからの経営と、それを支えるCRMについていろいろお話しできるのを、とても楽しみにしています。

 まずは、黒川さんが統括本部長として管掌しておられるAccenture Song(アクセンチュア ソング)についてお聞きしたいのですが、これはどんな部門ですか?

黒川氏
アクセンチュア株式会社
常務執行役員
Accenture Song 統括本部長
黒川 順一郎
業界を問わず「顧客体験を起点とした企業変革」の実現を世界有数の企業に提供。支援体制を強化するため、IMJ、ビジネットシステム、タンバリンのM&Aを主導し、デザインスタジオFjord、CGIプロフェッショナル集団Mackevision、クリエイティブエージェンシーDroga5の日本事業立ち上げを率いた。

アクセンチュア 黒川氏(以下、黒川氏):Accenture Songは、顧客企業や顧客のブランドが、消費者や株主、従業員といったステークホルダーと共感、共鳴し合える関係性を創り上げるためのあらゆる支援を行っている部門です。アクセンチュアというと、一般にはテクノロジーの導入や活用を支援する会社だと思われがちですが、その意味では、ちょっとイメージが違うかもしれませんね。

 もちろん、我々も最新テクノロジーを積極的に活用しますが、対象領域としては、デザイン&デジタルプロダクトの開発、マーケティング支援、コンタクトセンターをはじめとするセールス&コマースの支援、クライアント企業が提供するサービスの支援などを行っています。

 これらの領域は従来、アクセンチュアがあまり手掛けてこなかったものなので、過去10年間で日本を含む世界中の企業を数十社買収し、ケーパビリティを築き上げてきました。マーケティングやコミュニケーションの支援には多様な能力が求められるので、コンサルティングはもちろん、ストラテジストやテクノロジスト、データサイエンティスト、AIエンジニアなど、多種多様な人材をそろえています。

Growth Strategy
アクセンチュアでは、企業やブランドが顧客や各ステークホルダーとの共感を構築・強化するために、戦略から実行まで一気通貫した支援を行っている