日本企業の顧客体験を劇的に高める
「次世代CRM」
「入り口」の顧客体験を高めるだけでなく
一貫して満足度の高いサービスを提供
──つまりServiceNowは、10年ほど前からCRMを提供し続けているということですね。どのようなソリューションからスタートし、それがどう進化を遂げてきたのでしょうか?
坪田氏:ServiceNow CRMの出発点は、Customer Service Management(CSM)という製品です。これは、文字通り、お客様(カスタマー)から受けたお問い合わせや依頼などを、それらを解決する担当者に伝え、サービスを提供するまでの一連の流れを管理し、最適化するためのソリューションです。
お客様からリクエストを受けた担当者は、リクエストをかみ砕いてタスクに分解し、それぞれについて後続の担当者をアサインした上で、それぞれの経過を管理する複雑な処理を請け負います。通常、こうした処理は、リクエストを受け付ける担当者と、タスクを処理する担当者との間で電話やメールなどのやり取りで行われる複雑なプロセスですが、ServiceNowが提供するCSMでは、デジタルワークフローを経由して自動的にバックオフィス業務のプロセスが回り、リクエストの処理が実行されます。
そのため、連絡の行き違いによって作業の遅れが生じる心配はありませんし、作業がどこまで進んでいるのかもワークスペース上で常に確認することができます。
その結果、リクエストされた作業が正確かつスピーディに処理され、お客様のサービスに対する満足度も高まるのです。
従来のCRMは「入り口」となるフロントオフィス業務のUI/UXなどを最適化することに特化した製品が一般的ですが、ServiceNowは、本来お客様が最も気にされるであろう、「リクエストにいかに早く、確実に回答してくれるか?」ということを出発点としています。
ボール氏:もちろんServiceNow CRMも、お客様との接点やUI/UXを最適化する仕組みはしっかり備えています。電話やメール、SNS、ウェブポータルなど、あらゆるチャネルをまたいでお客様からのリクエストを受け付け、適切に応答する仕組みは、従来のCRM以上に完成されていると自負しています。しかも、生成AIやAIエージェントといった独自のAI機能によって、完成度はますます高まっています。
従来のCRMとの大きな違いは、「入り口」の顧客体験を高めるだけでなく、最終的に提供されるサービスまで、一貫して満足度の高い体験をお客様に提供できる点なのです。
──ServiceNow CRMの進化は、ここ1年でとくに加速しているようですね。
坪田氏:ServiceNow CRMは、10年前、お客様へのサービス提供を最適化するCSMを提供することから出発していますが、その後フィールドサービスを管理する機能を追加し、さらにはセールスやオーダー管理の機能も加えるなど、少しずつ機能の拡充を図ってきました。今では、セールス、フルフィルメント、サービスといった顧客接点のあらゆるプロセスを単一のプラットフォーム上で実現できる唯一、かつ「次世代CRM」として着実に進化を遂げているのです。
タスク処理における判断を
AIがサポート
──ServiceNow CRMは、「AI」「データ」「ワークフロー」の3つをキーテクノロジーにしているとうかがっています。それぞれはどのように機能し、顧客体験の向上に結び付いているのでしょうか?
ボール氏:まず「ワークフロー」ですが、お客様から受けたリクエストに応じて、自動的に後続のタスクを処理するデジタルワークフローを構築できることがServiceNowの大きな提供価値だと言えます。
一般に、お客様からのリクエストを受け付けた窓口担当者は、分解したタスクごとに、情報の確認や処理の実行を行わなければなりません。一つのシステムだけでは完結しないタスクの場合、複数のシステムをまたいだ処理を行わざるを得なくなり、それぞれの処理の進捗を確認するのも困難となります。
こうした課題は、デジタルワークフローがあれば一気に解決します。対応すべきシステムが複数にまたがる複雑なリクエストであっても、自動的にタスクを分解し、後続の処理を自動化できる仕組みになっているからです。
そのワークフローが担う処理の判断をサポートするのが、「AI」です。ServiceNow CRMには、お客様からのリクエストの内容を分析し、最もふさわしい対応策をレコメンドするAIエージェント機能が搭載されています。リクエストの文脈の中から、「過去、同一のリクエストに対してどのような対応を行ったか?」「後続のタスクを効率的にさばくための最も効率的なフローは何か?」といった洞察を提供し、それを満たすのにふさわしい対応策を、リクエストを受け付けた担当者に提案してくれます。
こうしたAIによる判断や、担当者自身による課題解決をサポートしてくれるのが「データ」です。ServiceNow CRMを通じて受けたリクエストや対応策は、すべてナレッジとして蓄積されていきます。ナレッジが増えるに従って、AIによるレコメンドの精度もどんどん上がっていきますし、将来同じようなリクエストに対応する担当者が、より適切な回答を提供できるための共有知として蓄積されていくわけです。