金融業界を取り巻く環境変化、求められる自己変革
日本の産業界において、金融業界は早い時期から業界再編が進んだ。その後も、グローバル競争の激化、インターネットの普及を受けた新規参入の活発化などにより、業界は大きく変貌。近年はAIやFinTechを取り入れた挑戦も目立つ。
一方、金融機関の社会的な役割は今も大きい。持続可能な社会づくりに向けた取り組みは、世界規模の中長期的な課題である。また、AIを活用したスマートな社会基盤整備も大きなテーマだ。クリーンなエネルギー開発、データセンター構築には巨額の資金が必要であり、資金調達において重要な役割を担うのが金融機関である。対個人という観点では、「人生100年時代」を見据えた金融サービスの拡充が求められている。
こうした外部環境の変化の中で、三井住友信託銀行を中核とする三井住友トラストグループは、社会的価値創出と経済的価値創出の両立を目的として積極的なチャレンジを続けてきた。その象徴が、同グループが導入した独自指標「AUF(Assets Under Fiduciary)」だ。これは、信託ビジネスを通じて社会課題の解決や市場創出にどれだけ貢献したかを測る指標であり、同社が目指す変革の方向性を象徴している。AUFを軸に据えることで、同グループは 2030年度のROE10%以上の実現をはじめ、新たな市場創出など、市場・顧客に向けた価値創造の変革を本格的に進めている。
一方で、その実現には、外部に向けた価値創造だけでなく、内部の業務基盤の変革も欠かせない。社内的には、オペレーションの抜本的変革によるコーポレート部門の生産性向上に取り組む。そこでは、AIをはじめとするデジタル技術の活用は不可欠であり、CFO部門(経理財務部門)も重要な役割を果たす。
チャレンジングな歩みを続ける三井住友トラストグループでCFOを務める佐藤正克氏と、経理業務変革プラットフォームを提供するブラックライン社長の宮﨑盛光氏が、AI時代の組織のあり方と変革について語り合った。
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