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複雑化、肥大化が進むITシステムにどう対処する? 経営者やリーダーに求められる新たなDevOps視点

複雑化、肥大化が進むITシステムにどう対処する? 
経営者やリーダーに求められる新たなDevOps視点

Datadog Japan

2025/1/9

デジタル時代を支えるシステムの安定運用に必要な仕組みとは

 業務だけでなく、ビジネスそのもののデジタル化が深く浸透し、それを支える企業のシステムはさらに複雑化、肥大化している一方、広範な業務にインパクトをもたらす技術として最近大きな注目を集めているのがAI(人工知能)だ。そしてそのAIの活用そのものが、企業のシステムの複雑化に拍車をかけると考えられている。

 「AIの活用で差別化するためには膨大なデータと、それを処理するための巨大なコンピューティングパワーが必要になります。近年のビジネスのデジタル化、システムのクラウドシフトと相まって、企業のシステム運用の複雑性はさらに高まっていきます」とDatadog Japanの正井 拓己氏は語る。

正井拓己氏
正井拓己氏
Datadog Japan合同会社 プレジデント&カントリーゼネラルマネージャー 日本法人社長

 このようなAI活用も含めたDXの時代に、システム環境の課題を解決する手段として注目されているのが、豊富なオブザーバビリティ(可観測性)機能に、他システムやサービスとの高度な接続性を兼ね備えた、マルチクラウド環境を支援する統合プラットフォーム「Datadog」だ(図1)。

図1●「Datadog」の全体像
図1●「Datadog」の全体像
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多様なデータソースからログやメトリクス、トレース情報などを取り込んで、インフラやアプリケーションのモニタリング、ログ管理、さらにはセキュリティーのモニタリングも実現している

 「『オブザーバビリティ』は日本語に訳すと『可観測性』になります。インフラからアプリケーション、ユーザーエクスペリエンスまでの各レイヤーを統合的に監視し、持続的なシステムの運用や、問題発生時の根本原因の究明、そしてその解消のために迅速にアクションできるインサイトをDatadogでは提供可能です」と正井氏は説明する。

アプリ開発者とシステム運用管理者の摩擦解消に貢献する

 現在、「Datadog」のグローバルでの導入企業数は2万9000社を数え、売上実績もまさに右肩上がりの急成長を遂げているのだ。その提供元である米Datadogは、もともと米国のIT企業で同僚として働いていたオリビエ・ポメル(現CEO)とアレクシス・ルクオック(現CTO)によって2010年に設立された。

 彼らが会社設立の際に目指したのは、互いに相反する目的で作業することが多いアプリケーション開発者とシステム運用管理者の間の摩擦の解消だったとのこと。これはまさに、現在多くの現場で円滑な開発や運用を実現するDevOpsの先駆けであり、その領域に世に先んじて取り組んだ先進的なビジネスだった。

 2012年にリリースされた「Datadog」に最初に搭載されたのは、システムのインフラ監視の機能。そこを起点に、2017年にはアプリケーションパフォーマンス監視(APM)の機能を加えて、それ以降は矢継ぎ早に新機能を実装。現在では、デジタルエクスペリエンス監視やログ管理、クラウドセキュリティー、デベロッパーズエクスペリエンス、クラウドサービス管理を含む、企業のデジタル化におけるライフサイクル全体をトータルに網羅する製品ポートフォリオを整備している。

 「『Datadog』で一貫して目指しているのが、『シンプルだが単純ではない』製品の提供です。“シンプル”とは、誰もが広範なトレーニングやサービスのサポートを受けることなく、製品を容易に導入して迅速にその価値を享受できること。“単純でない”というのは、ユーザーが多様なユースケースやデータセットなどを追加して、活用の領域を無限に拡張していけるということを意味しています」と正井氏(図2)。

図2●Datadogのサービス監視ダッシュボードのイメージ
図2●Datadogのサービス監視ダッシュボードのイメージ
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各種データソースの情報を統合化されたデータベースに格納。ダッシュボード上に可視化された情報が、情報システム部門だけでなく、経営層、ビジネス現場を含む全社横断的な“共通言語”となる

 Datadogは本社がニューヨークにあり、米国東海岸の企業によく見られるような文化的にスピード感や専門性を尊ぶ気風を持つ一方で、革新性や柔軟性、ダイバーシティー(多様性)、社員の幸福感の追求など、西海岸的な特徴も併せ持っているという。

 「そうした企業文化をスタートアップ時から現在の5000人を超える従業員規模になるまで維持できているのは、やはり創業者の2人が現在も経営と製品戦略の最前線に立ち続けているからだと思います」と正井氏は強調する。

 Datadogでは職場環境の整備にも大きな力を注いでおり、グローバルすべてのオフィスで週3回ランチを提供しているほか、毎月、社員向けの多彩なイベントも企画。様々な福利厚生や、充実した従業員向けの社内研修も提供している。従業員満足度の向上、キャリア育成に注力しているところも同社の大きな特徴といえる。

 「Datadogは日本市場を戦略的な市場ととらえ積極的な投資を続けており、日本のお客様への価値提供に努めています。2023年4月にはアジア太平洋地域では初めてのデータセンターを東京に開設したほか、8月には東京・丸の内に新たな拠点を開設しました」と正井氏は紹介する。

DevOps基盤をモニタリングするプラットフォームとして活躍

 そうした日本市場での活動強化もあって、Datadogは国内で金融や製造、流通、エネルギーなど、業種、業態問わず、多様な企業での導入が進んでいる。例えば、スマートフォンを中心としたサービスや5Gネットワークで通信事業を強化し、AIやIoT(モノのインターネット)、ビッグデータなどを活用した事業強化に取り組むソフトバンク。

 ソフトバンクでは、市場ニーズの変化に追随する新サービスを短期サイクルで提供していく必要があった。そうしたスピード感を担保するためのシステム運用の安定性維持が、ビジネスに直結する重要な課題として浮上していた。そこで同社は「Datadog」を採用。導入工数が小さく、オンプレミス環境とクラウドの双方をカバーできることや、ユーザビリティが高く学習コストが低いことなどが、その決め手となった。

 ソフトバンクは「Datadog」を、DevOps基盤をモニタリングするプラットフォームとして活用しており、APMやリソースのモニタリング、ダッシュボード、ログ管理など、幅広い機能を適用。現在、社内で数百名が「Datadog」を活用している。これにより、サービスリリースの時間の大幅な短縮をはじめ、システム全体を見渡すリソース管理、さらには障害の予兆検知が可能となり、マルチクラウド環境の運用効率が大幅に向上しているという。

 正井氏は、「Datadogは、総売り上げの約30%を毎年、製品開発、R&Dに投資しています。それによって、製品の機能改善、新機能の実装を継続的に行っているのです。そうした製品価値を日本の企業にも幅広く提供し『オブザーバビリティ』の裾野をここ日本でも拡大していくのと同時に、お客様のビジネスになお一層の貢献を果たしていきたいと考えています」と抱負を語った。

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