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若手の課題解決力を徹底的に鍛え上げる ふくおかフィナンシャルグループの人財育成に迫る

若手の課題解決力を徹底的に鍛え上げる 
ふくおかフィナンシャルグループの人財育成に迫る

グロービス

2024/7/11

先行きが見えない今、求められている人財研修とは?

 ふくおかフィナンシャルグループ(以下、ふくおかFG)は、福岡県、熊本県、長崎県を中心とした九州全域にネットワークを展開する地域金融グループだ。

 2007年に福岡銀行と熊本ファミリー銀行(現・熊本銀行)の共同株式移転により設立。現在は両行のほか、長崎県を主な地盤とする十八親和銀行、福岡中央銀行、スマートフォン専業のデジタルバンクである、みんなの銀行の計5行を傘下に置き、総資産額は32.6兆円(2024年3月時点)と、全国の地域金融グループでトップクラスの規模を誇る。

 地域に密着した金融サービスで九州の産業や人々の暮らしを支える同グループは、顧客との接点となる人財の育成にも注力している。福岡市中央区荒戸に宿泊施設も備えた5階建ての人財開発センターを設置。「グループの全行員を対象として、新入行員研修や階層別研修、業務別研修のほか、個別の育成テーマを設定した特別研修も随時実施しています」と説明するのは、ふくおかFG 人事統括部人財開発センター長の堀圭介氏である。

堀 圭介氏
堀 圭介氏
ふくおかフィナンシャルグループ 人事統括部 人財開発センター センター長

 特別プログラムの一つとして、ふくおかFGが2022年度から毎年開催しているのが「FFGブレイクスルーカリキュラム」だ。10年先、20年先の経営を担う次世代リーダー候補を育成するため、入行3~10年目の若手行員を対象に行っているカリキュラムである。

 次世代リーダーの育成カリキュラムと言えば、一般には30~40代の中堅以上を対象とすることが多い。ふくおかFGがあえて若手を対象とするカリキュラムを実施したのは、「ビジネス環境の変化が激しい中においてもお客さまや地域社会の発展に貢献するために、自ら課題を発見し、自分たちで解決できる能力を若いうちから育て上げたいと考えたからです」と堀氏は語る。

 堀氏によると、ふくおかFGを取り巻くビジネス環境も、デジタル化の波やディスラプターの台頭によって大きく様変わりしている。

 「デジタル技術の進展に伴ってお客さまの行動や社会構造が大きく変化する中、引き続きお客さまに選ばれ続けるためには、これまで以上にお客さま目線でのサービス開発と業務プロセスの変革にスピーディーに取り組んでいく必要があります。私たちの『お客さまに対する想い』は変わりませんが、提供していくサービスの『カタチ』は変え続けていく必要があります」(堀氏)

 デジタル化のみならず、人口の減少等、地域によっては、サービスの提供機会そのものを失うという課題もある。地方の金融機関は、メガバンクなどよりも、はるかにドラスチックで破壊力の大きな環境変化に直面していると言える。

成長意欲を持ちながら、リーダーに求められる“礎”を強化する

 堀氏は、「時代の変化に伴い組織の変革が求められているときだからこそ、『お客さまのために貢献したい』という若手らしい情熱が燃え盛っているうちに、『自分が何かを変える』という経験を積んでほしい」と考えた。そうした経験がリーダーを育てることへとつながり、個々の人財が変化を察知して能動的に動けるようになれば、その集合体である組織も目まぐるしい環境変化に即応できるようになるからである。

 そうした考えの下、ふくおかFGはカリキュラムの企画・運営について、リーダー人財育成プログラムで定評のあるグロービスに協力を要請した。ふくおかFGは近年、グロービスと一緒に役職者向けの研修や行員のキャリアデザインなどの施策を企画・運営している。その実績を評価して若手人財向けの次世代リーダーカリキュラムでもグロービスをパートナーとして選んだのだ。

 「ふくおかFG様の五島久取締役社長(福岡銀行取締役頭取)は、中期経営計画で『将来の組織を変革するリーダーを育成する』との方針を掲げ、『若手の育成』の重要性を強調しておられます。ふくおかFGの皆さんからも同じ想いを強く感じ取ったので、議論を重ねながら、想いをカタチにできるカリキュラムを作り上げました」と語るのは、グロービス・コーポレート・エデュケーションでシニアコンサルタントを務める岡﨑聡志氏だ。

岡﨑 聡志氏
岡﨑 聡志氏
グロービス グロービス・コーポレート・エデュケーション シニアコンサルタント

 2022年に第1期が実施された「FFG ブレイクスルーカリキュラム」は、「成長意欲を持ちながら、リーダーに求められる“礎”(能力)を強化する」ことを目的に設定。オンライン、オフラインを組み合わせて計7日間の集合研修を開き、具体的な事例(ケース)を基に、「課題の本質は何か?」「自分ならどう解決するのか?」という、分析や意思決定を受講者たちに体験してもらった。

 「第2期は、公募と各部門からの選抜で24人の受講者を選びました。公募への応募者は第1期・2期合計で、延べ100人弱と各回の定員を大きく上回り、参加意欲の高さを感じました」と堀氏は振り返る。

ふくおかFGが若手の次世代リーダー候補を育成するために企画した「FFG ブレイクスルーカリキュラム」。オンライン、オフライン合わせて7日間ほどの日程で、問題解決や経営戦略、マーケティングの基礎などを学ぶ
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ふくおかFGが若手の次世代リーダー候補を育成するために企画した「FFG ブレイクスルーカリキュラム」。オンライン、オフライン合わせて7日間ほどの日程で、問題解決や経営戦略、マーケティングの基礎などを学ぶ

思考力を徹底的に鍛え上げることが、自己解決能力の向上につながる

 堀氏がカリキュラム作りでこだわったのは、受講者たちに「考え抜く力」を養ってもらうことだ。

 「お客さまの課題解決に向けては、『自分事』として考え抜くことが大切です。インプットから実践まで試行錯誤を繰り返し、それが習慣化できれば、若手の意識改革や、組織を変革していくリーダーの育成にもつながると思います」(堀氏)

 グロービスは、そんなふくおかFGの要望に応え、受講前の事前学習(インプット)だけで5~8時間、実際の研修では最長でその2倍程度の時間がかかるカリキュラムを設計。しかも、アウトプットについては、講師だけでなく、4~5人1組のチームでメンバーが他のメンバーの解決策を評価する仕組みを採り入れた。「受講生同士がチェックし合うことで、おのずと競争意欲もかき立てられますし、他の受講生のアウトプットを知ることで、違った角度の考え方も身に付けることができます」と岡﨑氏は説明する。

 もう一つ、グロービスがこのカリキュラムで配慮したのは、現場ですぐに役立つ実践的な内容とすることだ。

 「実際、ある受講生が法人のお客さまを訪問した際に、そのお客さまが抱える課題について、カリキュラムで学んだ思考法を基にビジネス環境分析を行い、解決策を提案されたという話をうかがっています。考え抜く力だけでなく、その力を使ってお客さまの課題を解決しようという実践力も養われたようです」(岡﨑氏)

 グロービスは、国内外3300社以上(2023年度時点)に上るリーダー育成研修の企画・運営をサポートしている。その経験やノウハウは、あらゆる業種・職種の研修作りに生かされているが、一つとして同じものはない。「お客さまごとのニーズに合わせて、最も効果的な研修をオーダーメイドで提案できるのがグロービスの特長です。また、拠点も東京だけでなく、名古屋・大阪・福岡にもあり、地域に根付いたサポートもしています。これからも、ふくおかFG様の人財に対する想いに寄り添い、より良い研修を一緒に創り上げていきます。」と岡﨑氏は語る。

 堀氏は、「お客さまから信用と信頼を頂くことがビジネスの根幹であり、技術革新がどんなに進んでも、最後に求められるのは人のチカラだと思います。様々な環境変化の中においてもお客さまに頼られる人財を育てるために、今後もグロービス様からのご支援にはおおいに期待しています」と語った。