
NEC
2024/3/28

動画配信サービス事業者が実現したDXとは──。ビジネスプロセスを変革した動画配信サービス事業者が次に何を行ったのか──。NECの森 英人氏は動画配信サービス事業者について「コンテンツを仕入れて配信するのではなく、オリジナルコンテンツを『制作』するコンテンツクリエイターへとビジネスモデルを変革したのです」と指摘する。
プロセスがデジタル化されたことで、動画配信サービス事業者は、顧客の視聴傾向について膨大な量のデータを得ることができるようになった。量だけでなく質も高い。視聴データの分析を通じて、「どんなシーンが何分続くと視聴者は飽き始める」「開始から何分後までにこんなシーンがあると視聴が継続する」など、どんな属性の顧客が、どんな種類のコンテンツを好むといったレベルをはるかに超える解像度で視聴傾向を把握できるようになっている。
「これはコンテンツ制作における『洞察』。この洞察を生かし、視聴者がおもしろいと感じるオリジナル作品を制作することで、動画配信サービス事業者はビジネスを変革しただけでなく、エンターテインメント業界自体を変えようとしています。これぞ、まさにDXではないでしょうか」と森氏は話す。
データから洞察を得るために役立つのが、NECが提供しているデータ分析を自動化するAI技術「dotData」である。
dotDataは、その独自の「特徴量自動設計技術」により、目的に応じてデータに隠された特徴量(目的と統計的相関性の高い事象)を自動的に探索することができる。専門的なスキルを備えたデータサイエンティストではなく、現場の担当者でもデータが活用できるようになること、そのための教育プログラムをNECが合わせて提供していることなどが評価され、既に多くの実績を持っている。
「まずdotDataの使い方で多いのが予測の自動化です。商品の需要を予測する、サービスの解約率を予測する、製造業なら工場の機器の故障を予測するなど、様々な予測に用いられています。dotDataを利用すれば、様々な分析手法を駆使して精度の高い予測モデルを自動作成できます。しかし、予測モデルの自動作成だけがメリットではありません。予測モデルを作成する過程で、投入したデータから相関性の高い事象を自動的に見つけること、つまり洞察を提供してくれることがdotDataの大きなメリットとなります」(森氏)
本来、この相関を分析するのにもデータサイエンススキルが必要だったが、dotDataなら自動的に分析を行い、スキルを補ってくれる。人は、その洞察をビジネスに生かすことに集中できる。
例えば、離職率を下げたいと考えている企業なら、単に将来の離職率を予想しても、それだけで、対策を取るのは難しい。それに対し、性別や年代、家族構成などの属性、待遇、勤続年数、就いている業務、残業時間や休暇の取得率といった働き方、仕事で上げている成果などのデータの相関から、離職リスクが高まっているかもしれない行動が分かれば、その従業員に対して具体的なフォローを行うことが可能となる。
予測の自動化、洞察を得るためのデータ分析という、dotDataに期待する活用方法に沿って、dotDataの各プロダクトも体系化されている。データの活用に向けて、社内にあるデータを利用可能なアセットにするための仕組みを持つ「dotData Feature Factory」。プログラミングスキルなどがなくとも、ノーコードで予測の自動化と洞察を得ることができる「dotData Enterprise/Cloud」。そして、今回、注目しているdotDataの活用法、データから隠れた相関などを見つけ、利用しやすい形の洞察として提供するのが「dotData Insight」である。
中でもdotData Insightは、洞察を探索するために、BIツールのような直感的なインターフェースを備えているが、生成AIによって、この機能がさらに強化された。
「『なぜ解約率が上がったの?』『解約率を下げるにはどうすればよい?』など、日本語や英語など、自然言語で問いかければ、dotData Insightが自然言語で返答します。私たちは『壁打ち』と呼んでいますが、洞察を見て、仮説を立て、戦略立案や施策実行に役立てる中で、相関を理解したり、頭の中を整理したりするのにとても有効です。ともすれば、実際の会議が、この壁打ち状態に陥ることもありますが、参加者が事前に壁打ちを終えておけば、実際の会議は、より濃い内容の話し合いに変わります」と森氏は紹介する。
顧客の属性情報や取引履歴などから成約率を高めるための特徴を抽出し、営業活動に役立てている三井住友信託銀行、タイヤの性能を高めるための材料の配合や製造条件の探索に活用している横浜ゴムなど、既にdotDataによる洞察をビジネスに取り入れている企業は少なくない。
「ただし、データとdotDataがあっても、それだけで変革が成し遂げられるわけではありません。最も重要なのは、人の意志。動画配信サービス事業者も、絶対にヒット作品を生み出すという強い意志を持ち、そのために取得するデータを変え、変革に挑戦したのです。私たちNECはdotDataを通じて変革の意志を持つ企業をサポートしていきます」と森氏は強調した。

URL:https://jpn.nec.com/solution/dotdata/index.html
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