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動画は活用次第で“企業の経営資産”になる 強力なAIを搭載したセキュアな動画プラットフォームとは?

動画は活用次第で“企業の経営資産”になる 
強力なAIを搭載したセキュアな動画プラットフォームとは?

Vimeo.com

2026/2/20

暗黙知を、企業の競争力として残すために

 2004年に米国で設立された Vimeo は、企業向け動画配信プラットフォーム「 Vimeo Enterprise 」を提供するグローバル企業である。2025年には Vimeo Japan を設立し、日本市場に本格参入した。その背景について、バイスプレジデント/ APJ 統括本部長の性全悟史氏はこう語る。

 「日本企業の競争力は、現場で積み重ねられてきた判断基準や仕事の流儀、品質へのこだわりに支えられてきました。しかし少子高齢化や人材の流動化、海外拠点の拡大が進む中で、それらをどのように継承するかが経営課題になっています。従来の文書やマニュアルだけでは、現場の勘所まで含めた伝承は困難です。だからこそ、日本では動画ソリューションが有効だと考えています。長年培われてきた表現や所作、言語化しにくい暗黙知を映像として正確に記録し、次世代や海外に展開していくニーズは、今後ますます高まっていくはずです」

性全 悟史 氏
性全 悟史 氏
Vimeo, Inc. バイスプレジデント/ APJ 統括本部長

 企業での動画の有効活用には前提条件がある。それは「誰が、どこで、何を見られるのかを制御できる環境」が用意されていることだ。

 同社の Vimeo Enterprise は詳細な権限管理や配信制御、 DRM (デジタル著作権管理)によって、動画を企業ポリシーの下で一元管理できる。これにより社内向け、社外向け、拠点別といった柔軟な使い分けが可能。オープンなプラットフォームと違って広告も一切表示されないため、余計なノイズを排除できる利点も大きい。すなわち動画を“守りながら使う”設計となっている。

 加えて強力な AI (人工知能)機能が大きな強みである。多言語への自動翻訳・吹き替え機能は現時点で約30言語に対応しており、早い段階で100言語をカバーする計画だ。シニアプリンシパル/ソリューションエンジニアの国谷俊夫氏は本機能のアドバンテージを次のように説明する。

 「自動翻訳や吹き替えは、8〜9割と高い精度を誇ります。最終的な手直しは必要ですが、圧倒的に作業効率が向上します。現状では、翻訳や字幕を外部の業者に依頼するとコストが非常に高く、その上時間もかかる。例えば英語版を作って、次にインドネシア語版、その次に別の言語と進めているうちに、新製品が出たり、市場の状況が変わったりしてしまうリスクがありました。一方で、 Vimeo Enterprise はコストと時間を一気に短縮でき、言語の壁を越えてニュアンスを保ったまま届けられる点も特長の一つです」

管理分散などの「状況の変化」に対し、 Vimeo Enterprise の AI 活用で動画を“検索できる知識”へ。蓄積・分析のサイクルを通じて、動画を知識・人材・成果をつなぐ「経営資産」へと進化させる
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管理分散などの「状況の変化」に対し、 Vimeo Enterprise の AI 活用で動画を“検索できる知識”へ。蓄積・分析のサイクルを通じて、動画を知識・人材・成果をつなぐ「経営資産」へと進化させる
国谷 俊夫 氏
国谷 俊夫 氏
Vimeo, Inc. シニアプリンシパル/ソリューションエンジニア

Ask AI が変える業務効率と意思決定の質

 動画活用が進むほど多くの企業が直面するのが、既存動画を「探せない」という問題だ。検索してもタイトルやタグだけでは中身が分からず、結果として再利用されていない。そこで Vimeo AI の「 Ask AI 」機能が効果をもたらす。

 「 Ask AI 」は、 AI によって正確かつ迅速な検索を実現する機能だ。視聴者が質問をすると、動画の中の必要な情報にすぐにたどり着くことができる。仮に長尺の動画であっても、該当部分を頭出しして表示してくれる。

 「タイトルやタグだけで判断していた動画が“検索できる知識”に変わることで、これまで目的の箇所を探すために何分もシークバーを行き来していた作業が不要になります。学習や業務効率が大幅に向上するのはもちろんのこと、動画に含まれている内容だけを根拠に回答するため企業用途でも安心して使えます」(国谷氏)

 動画活用は、 HR (人材)領域ではオンボーディング(新入社員などの戦力化)やコンプライアンス研修、eラーニングの教材として導入が進んでいる。「動画内にインタラクティブな要素を組み込むことで記憶定着率が高まり、理解度も可視化できます」と性全氏は述べる。マーケティングや営業の現場でも効果は大きい。ショート動画を起点に、潜在顧客に対して興味を喚起し、そこから詳細な解説動画へと深掘りさせることが可能だ。

 「1分の動画を入り口に、結果として潜在顧客が10分以上滞在する実例も出てきました。我々の Ask AI 機能を使えば、視聴者がどのようなインタラクションをしたのかを統計的に把握できます。どこまで見たのか、どこで止まったのか、何を質問したのかといったデータを取得できるため、質の高いリード獲得にもつながるのです」(国谷氏)

動画を通じた DX パートナーとして、日本企業の成長を支援

 グローバルではスターバックスをはじめ数々の導入事例があるが、日本企業のユースケースも増えている。

 荏原製作所、ファッションのアンドエスティ HD ではすでに導入が進み、イオンフィナンシャルサービスでも導入が予定されている。製造、アパレル、金融とそれぞれ業界が異なるものの、先行する企業は“事業を活性化させる動画活用”のポテンシャルに気付き始めているのだ。

荏原製作所では2025年12月、社内のエンゲージメント向上に向けた施策の一環として、ファサードイルミネーションの点灯式に Vimeo のライブストリーミング機能を採用。日本の各拠点に向けて配信した
荏原製作所では2025年12月、社内のエンゲージメント向上に向けた施策の一環として、ファサードイルミネーションの点灯式に Vimeo のライブストリーミング機能を採用。日本の各拠点に向けて配信した

 性全氏は、「これらの事例にあるように、日本でも多くの企業が関心を示し始めています。そして Vimeo Enterprise は単なる動画配信ツールではありません。我々はこれからも、動画を通じた DX パートナーとして、日本企業の成長を支援していきたい」と力を込めた。

 この言葉が示す通り、もはや動画は配信して終わる時代ではない。“経営資産”と捉えて蓄積・検索・分析のサイクルを回すことで、企業成長を支える基盤になり得る。これからの企業戦略に実用性の高い動画プラットフォームは欠かせないものになりそうだ。