5G商用サービスのさらなる拡大を目指し、パートナーとの連携強化を進めるNTTドコモとNTTドコモ・ベンチャーズ。幅広い企業が保有する特徴的なアセットの発掘を目的とした「docomo 5G DX AWARDS™ 2020」を開催し、5Gを活用した新ソリューションとの協創を加速している。

協創プログラムを加速させて5Gで社会課題を解決する

 2020年9月15日、NTTドコモとNTTドコモ・ベンチャーズ主催の「docomo 5G DX AWARDS 2020 最終選考会」が開催された。第1回目となる本イベントは、幅広いパートナー企業が保有する5Gとシナジーの高いアセットを発掘・活用し、各企業とともに5G時代の新たなソリューションを創出していくことが目的だ。

 今回は、募集テーマとして「産業の高度化」「働き方改革」「街づくり」「教育」「ヘルスケア」の5つを設定。最終選考の審査基準としては、「5Gとの親和性・活用性」「テーマへの適合性およびその優位性」「市場における課題の現状およびニーズの規模」「新規性」「実現性」「収益性・拡張性」「提供体制」の7項目を掲げた。入賞した企業には賞金が授与されるとともに、NTTドコモと協業しながら早期のサービス化をめざすこととした。

 審査員は、NTTドコモ 執行役員 5G・IoTビジネス部長の坪谷寿一氏、NTTドコモ 法人ビジネス戦略部長の本昌子氏、NTTドコモ・ベンチャーズ 代表取締役社長の稲川尚之氏、早稲田大学大学院 客員教授の鶴谷武親氏の4名が担当した。そして、86件の応募の中から一次審査を通過したファイナリスト10社が、最終選考会のピッチに臨んだ。

 イベントの開催にあたり、NTTドコモの坪谷氏は「今回のような協創プログラムを今後も加速させ、5Gで社会課題を解決していく」と表明。さままざな企業から新しいアイデアを出してもらうなかで、NTTドコモとNTTドコモ・ベンチャーズは「各企業とともに、新たなインフラのさらなる発展に取り組んでいく」との考えを示した。

4名の審査員。左からNTTドコモ 執行役員の坪谷氏、NTTドコモの本氏、NTTドコモ・ベンチャーズの稲川氏、早稲田大学の鶴谷氏

夢のある未来を実現させる画期的なサービスが続々登場

 ピッチでは、まず「産業の高度化」をテーマとした5社が登壇した。トップの太陽企画は、現実世界にあるものをデジタル世界でリアルに表現する「デジタルツイン」(=フォトグラメトリ)の技術を活用した「DIGITAL TWIN CREATIVE on 5G」を提案。軍艦島(長崎県の端島)や旧奈良監獄などを高精細に3Dモデル化したフォトグラメトリの事例を披露し、ARやVRで当時の様子を楽しんだり学んだりできるコンテンツを紹介した。

太陽企画 Business Design Center / R&D Directorの大西悟氏

 塗装・防水工事業からスタートし、現在は錆除去用レーザー「CoolLaser」を主力事業の1つとするトヨコー。一般的にレーザーの取り扱いでは専門知識が必要となる点に着目し、作業を遠隔支援することで誰でもレーザーを扱えるようにするツールや、レーザー工事に必要なすべての機能を提供する未来のプラットフォーム「ICSP(Intelligent CoolLaser System Platform)」について解説した。

トヨコー 代表取締役社長 CRCの茂見憲治郎氏

 AR市場の研究開発型サービスプロバイダ―であるプレティア・テクノロジーズは、空間認識技術を活用したAR開発プラットフォーム「ARクラウド」を提案した。街や施設の任意の場所にAR体験を埋め込み、それをマーカーレスの空間認識技術によって複数人でも体験できるようにするものだ。

プレティア・テクノロジーズ 事業開発部 原篤史氏

 遠隔操作とAI自動モードのハイブリッド制御を採用した次世代型アバターロボット「ugo(ユーゴー)」を開発するMira Robotics。このugoを活用し、人とロボットが業務を分業する新しいワークスタイルのソリューションを提案した。ロボットの遠隔操作や複数台管理、さまざまなデータの蓄積・活用において5Gがポイントとなる。

Mira Robotics 代表取締役CEO 松井健氏

 Kudanは、「機械に『視覚』を与える」と銘打って、ロボットの自立走行を可能にする「自己位置推定」と「環境地図作成」を同時に実行する技術「SLAM(Simultaneous Localization And Mapping)」を提案。SLAMによって空間認識機能をあらゆるデバイスに与え、そのデバイスがさまざまな産業の基幹インフラとして活用されることを目指している。

Kudan 事業部プロジェクトプロデューサーの中村旭宏氏

 続けて登壇したのは、「働き方改革」をテーマとしたBPMとスマートロボティクスの2社。BPMは、建物の部屋内部を寸法情報込みで簡単に3Dモデル化できる建物メンテナンス業務管理クラウドサービス「QOSMOS XR」を披露した。MRグラスを組み合わせることで、現地作業員への遠隔支援なども実現。XR技術によって現場をデジタル化、可視化することで生産性を向上させ、労働者不足などの課題を解決する。

BPM デジタルツイン推進室 執行役員 高田知典氏

 スマートロボティクスが紹介したのは、移動・遠隔操作ができるロボットプラットフォーム「テレワークロボット™」。用途に合わせたハードウエアのカスタマイズに対応し、スマホのブラウザー経由での簡単な遠隔操作によって即日利用が可能といったメリットがある。

スマートロボティクス 取締役CTO 服部秀男氏

 最後に、残りの3テーマを選んだ3社が登壇。「街づくり」をテーマとしたジオクリエイツは、VR視聴中の視線や脳波を解析するVR用SaaS「ToPolog」を提案した。VR視聴中の視線や脳波を解析して空間体験価値を定量化し、エンドユーザーが求める「本当に良い空間」を、設計事務所や事業主などに提供していく考えだ。

ジオクリエイツ 代表取締役 本田司氏

 「教育」をテーマとしたAMATELUSは、画面をスワイプすると自由に視点を切り替えられる自由視点映像の生成・配信システム「SwipeVideo」を紹介した。ポイントは、スワイプに応じてカメラ1台分の映像をクラウドから軽量配信できる独自システム。これによって従来システムの課題をクリアしており、「4G環境でも配信可能」「カメラ台数が無制限」「専用アプリ不要」などの特徴を備える。

AMATELUS 代表取締役CEO 下城伸也氏

 「ヘルスケア」をテーマとしてピッチを行なったのは、XR技術を使った医療向けサービスを展開するHoloeyes。CTスキャンのデータから人体の骨をホログラム化し、その映像をARで確認しながら麻酔を打つ事例を披露した。医療や臨床におけるXR技術の利用を推進とともに、5Gによる医療のDXにも取り組んでいる。

Holoeyes 代表取締役 谷口直嗣氏

 10社のプレゼン終了後に審査結果が発表され、Kudanとスマートロボティクスが準優秀賞、Holoeyesが優秀賞を受賞。栄えある最優秀賞の栄冠はAMATELUSが獲得した。審査員の鶴谷氏は、AMATELUSのSwipeVideoを「さまざまなものに利用できるソリューションは得てして分かりにくくなりがちだが、SwipeVideoは幅広く対応できるうえに分かりやすい」と評価。AMATELUSの下城氏は、「最優秀賞をいただけたことで、開発メンバーも自信を持つことができたに違いない。この2年間の努力が報われた」と語り、喜びとともに安堵の表情を見せた。

AMATELUSが最優秀賞を獲得

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