最大1000km、安全・快適な走行を可能に

電力回生技術の投入で拓く電動アシスト自転車の新時代

人に寄り添う自転車の
あるべき未来を求めて

太陽誘電
新事業推進室
商品開発企画 回生システム開発
八幡原工場 部長

保坂 康夫

なぜ丸石サイクルが異業種である太陽誘電のシステムの採用に至ったのでしょうか。

保坂 太陽誘電には、様々な事業や技術を通じて、社会課題の解決に貢献したいという強い思いがあります。2000年代の中ごろより、長年蓄積してきた当社の電源回路技術と知恵を生かした、社会的価値の高い開発テーマがないかと模索を続け、その一つとして注目したのが電動アシスト自転車向けの回生技術でした。

ただし、自転車は乗り心地などユーザーの主観で価値が評価される商品です。当社はBtoB事業をメインにしており、自転車ユーザーとの接点も無く、そうした観点からの知見がありません。この点が、応用展開と技術改善を進める上での課題でした。そして、活路を開くための一つの方策として、東京サイクルデザイン専門学校に、開発した回生電動アシストシステムを教材として提供することにしたのです。そこで当時学生だった、現在丸石サイクルに在籍する鈴木さんに知っていただいたのもきっかけの一つです。

鈴木 電動アシスト自転車を設計するスキルの需要は高まっています。当時、学校側も密な意思疎通ができて技術力も高い企業からの支援は渡りに船だったようです。

竹林 その点では丸石サイクルとしても同様です。電動ユニットは電動アシスト自転車の価値の源泉であり、より良い製品を生むためには、部品レベルからの作り込みが欠かせません。自転車メーカー内では開発できない高度な技術を導入し、なおかつ技術支援や改善要求などの密な連携を繰り返すことで、優れた製品を早期に市場投入できるようになります。

丸石サイクル
執行役員 商品部 部長

竹林 宏樹

自転車用の回生技術と、ハイブリッド車など自動車に導入されるそれとの違いは何でしょうか。

保坂 自転車用の回生技術では、機能を利かせることで、ユーザーがどのように快適・便利に感じるかが重要です。利用者一人ひとりの感覚・感情・状態に応じた千差万別な回生機能が求められます。この点が、エンジン負荷を客観評価して回生効率を最大化できる自動車用との最大の違いです。

竹林 1回の充電で最大1000km走行できるカタログ上の仕様もさることながら、自転車の価値評価では漕ぎ味や乗り味などユーザーの感覚に訴える質の高さが重要になります。FEREMO自体にこの点に配慮した技術が投入されています。その潜在能力を引き出して爽快に乗れる自転車に仕上げるところが私たちの腕の見せ所です。

電力回生技術の革新で
社会を支える

丸石サイクル
商品部 企画開発課

鈴木 仁

FEREMOによって、電動アシスト自転車の利用シーンはどのように変わっていくでしょうか。

鈴木 自転車は、自分で漕がないと動かないためか、不思議な達成感がある乗り物です。旅先での観光などに利用すれば、自転車で回った思い出は心により深く刻まれるように感じます。FEREMO搭載車は、移動を快適にしながら、自動車やバイクなどでは得られない体験を提供できます。

竹林 近年、シェアサイクルでは、充電頻度などを含め管理の難しさが課題にあがっていましたが、充電サイクルを減らせるFEREMO搭載車はこれを容易にします。Re:BIKEなら、1日5kmの走行と仮定すると、充電スパンは200日です。インバウンド向けなどで、これまで以上に多くの来訪客に快適なサービスを提供できそうです。

保坂 既に能登半島地震の被災地にFEREMO搭載車を寄贈させていただきました。また、FEREMOには、消費カロリーや発電回収した電力を数値表示するモニターを盛り込んでいます。健康増進への達成感や脱炭素への貢献を可視化することで、利用者が充実感を感じられることを期待しています。

今後のビジョンをお聞かせください。

鈴木 自転車は、先進国から途上国まで世界中で利用される利用者層が多様な乗り物です。FEREMOによるイノベーションの効果は、世界に広がる可能性があると感じています。

竹林 Re:BIKEは、先進的なモノを求める“アーリーアダプター”が自慢できる自転車として仕上げました。FEREMOは、電動アシスト力を最大化したパワーモードでも100km走行可能です。こうした点に注目すれば、さらに広い応用を拓けるのではと考えています。より多くのユーザーが利用したいと感じる、多様な自転車を開発していきます。

保坂 FEREMO搭載車は、発電機能を持っています。この特長を生かせば、普段はフィットネス感覚で健康増進にも役立ち、災害などの停電時には、発電機とポータブル電源としても有効利用できると考えています。

ロゴ:Re:BIKE

リバイク

ロゴ:Maruishi

丸石サイクル

ロゴ:FEREMO
ロゴ:太陽誘電株式会社

太陽誘電株式会社

https://www.yuden.co.jp/jp/

※「FEREMO」、「FEREMOロゴ」は、日本およびその他の国における太陽誘電株式会社の登録商標または商標です。