両社のプラットフォームが一体化することで、これまでにない具体的な活用シナリオが次々と生まれつつある。
例えば、地政学情勢が日々変化する中で、それが自社のビジネスにどう影響するかを把握したい企業経営者は多いはずだ。その場合にも、「Oracle AI Database@Azure」は威力を発揮する。
「Azure上の日常のビジネス状況と、「Oracle AI Database@Azure」上の在庫情報や売上データをAIが瞬時に組み合わせ、『売上にこれだけの影響があり、在庫にこのようなリスクがある』と即座に提示することができます。使い慣れたアプリから、リアルタイムのデータを組み合わせた価値を引き出せる点が大きな魅力です」と岡嵜氏は話す。
また、コールセンターなどの問い合わせ対応では、業務データと意味検索を掛け合わせることで回答のクオリティが飛躍的に向上し、自己解決率のアップやコスト削減に直結する。
製造業の予知保全分野においても革新が起きている。竹爪氏は、データを組み合わせることによる意思決定の高度化と業務の自動化のインパクトについて言及する。
「工場の環境データと稼働統計をAIが分析し、機械の故障タイミングを予知した上で部品交換の手配まで自動で行えるようになっています。過去の障害履歴など非構造化データに埋もれていた知見も、AIであればデータの傾向と照らし合わせて高度な判断材料として活用できます。製造業のお客様が何十年も蓄積してきたデータが、AIの力で初めて解き放たれ、企業の競争力に直結するのです」(竹爪氏)
「Oracle AI Database@Azure」は、すでにアステラス製薬、ネオファースト生命、SMBC日興証券といった企業で本番導入が始まっている。こうした強力なユースケースに後押しされ、企業のクラウドシフトは「第2段階」へと一気に進化したと両氏は口を揃える。
「これまでクラウドに慎重だった金融業界の企業なども、AI活用がドライバーとなってクラウド移行に動き出しています。企業のAI活用は新たなフェーズに入ったという実感があります」(岡嵜氏)
「Oracle AI Database@Azure」がもたらす価値を企業に提供するため、オラクルとマイクロソフトの両社は共同で、企業への手厚い支援体制を敷いている。
クラウド移行プロセス自体にも最先端のAIエージェントを駆使することで、開発や移行にかかる工数とコストを大幅に削減し、これまでにないスピードでのプロジェクト推進が可能になっている。
「オラクルのエキスパートとマイクロソフトのAI部隊が強力に連携し、システム移行を共同でご支援します。GitHub Copilotなどを駆使して、工数やコストを抑えながら進められます。安心してお客様の変革の一歩を踏み出してほしいと考えています」(岡嵜氏)
さらに、過去の業務データから現場のリアルタイムな最新データまでを余すことなく組み合わせ、AIの力を最大限に引き出すためには、何よりも堅牢でセキュアなデータプラットフォームの構築が条件となる。
「AI時代の真の差別化要因は、長年蓄積されてきた皆様の独自のデータそのものです。リアルタイムのデータまで余すことなく組み合わせてAIの力を引き出すには、堅牢でセキュアなデータプラットフォームの構築が不可欠です。導入に向けたロードマップの策定からシステムの実装、運用フェーズに至るまで、私たち両社はパートナー企業とともに、お客様の成功をサポートする準備を整えています」(竹爪氏)
豊富なデータを持ちながら、その価値を引き出せずにいた日本企業にとって、「Oracle AI Database @Azure」は有力な選択肢となるだろう。