圧倒的な技術力とコンサル力でアクセンチュアによる買収が発表された直後、ALBERTでは社員に対する説明会を実施。1on1ミーティングも行い、社員のエンゲージメントの変化を確認した。「発表の前の日は寝られなかった」と言う松本氏だが、フタを開けてみると、初期から社員のほとんどがポジティブに受け止めているとのヒアリング結果が得られた。「ワクワクする」などの前向きな言葉も出ており、大半の社員からの支持も得られていたことに松本氏は安堵する。
「統合に際しての社員へのケアは、アクセンチュアからのフォローにとても感謝しています。社員が不安に思う原因、環境に対して、アクセンチュアには説明責任があるというスタンスで密なコミュニケーションをしてくれました。改めて信頼できるパートナーだと確信しました」(松本氏)
ALBERTと統合したアクセンチュアのAIグループでは、圧倒的なデータサイエンティストのリソースと、経営戦略、業界知識を持ったコンサルタントの総合力を持つことになった。今後どのような戦略で企業の支援を行っていくのか。
保科氏は、ALBERT、アクセンチュアの双方の既存顧客に対するデータ活用プロジェクトの拡大を図りたいと話す。
「ALBERTのお客様である企業の多くは、アクセンチュアともお付き合いがあります。各業務領域の専門家が加わることで、より深く広い領域に踏み込んだ提案ができます。また、アクセンチュアのお客様からは、ALBERTがジョインしたことに対する期待の声が、すでに私のところに多く届いています。ALBERTの人材がいるからこそできる提案を、とくに先進的な分野でチャレンジしていきたいと考えています」
保科学世氏
アクセンチュア
執行役員 ビジネス コンサルティング本部
AIグループ日本統括
AIグループの統括として、AI HUBプラットフォームや、業務領域ごとに体系化したAIサービス群「AI パワード・サービス」などをはじめ、アナリティクスやAI技術を活用した業務改革を数多く実現。デジタル変革の知見や技術を結集した拠点「アクセンチュア・イノベーション・ハブ東京」の共同統括も務める。
松本氏も、「私のところにも、お客様から非常に良い組み合わせだという声をいただいています。今日お話しした、技術力とコンサルティング力が掛け合わせられるということに理解を示してくださるパートナーが多く、統合効果を発揮できる土壌は整っていると感じています」と語る。
加えて保科氏は、ALBERTのデータ人材育成能力にも大きな期待を寄せている。「すべてのコンサルタントは、データを正しく理解して仕事ができなければいけません。私は、当社のビジネス コンサルティング本部のメンバー全員をデータドリブンコンサルタントにすると宣言しています。もちろん、容易なことではありませんが、ALBERTの教育プログラムのノウハウを採り入れて、実現に近づけたい。さらに、クライアント企業のデータ人材教育にも取り組みたいと考えています」。
今後はフラッグシップになる企業事例を作り、それを横展開することで日本企業全体のデータ活用を支援していきたいと両氏は話す。保科氏は、「アクセンチュアは多様性を認めることで成長してきました。ALBERTの統合も、新しい価値の創造につながると確信しています」と最後に語った。