New Future 日経ビジネス 電子版SPECIAL

N e w F u t u r e

Vol.2 業務変革から人材再配置まで
トータルで支援する“伴走型BPO”を提供

生産性を可視化し、
人材のモチベーション維持も仕組み化

 SSCの成功のカギは何でしょうか。

山形アプローチとして正しいSSCも、成功させるためにはいくつかのポイントがあります。それらにしっかりアドレスしないと成功には至りません。実際、多くの日本企業がSSCを保有していますが、業務をSSCに集めるときには全社的に高い熱量で集めるものの、いったん集約ができたら「ここから先の効率化はセンター長、あなたの仕事です」と振られ、全社的協力体制も投資もないままにセンターが孤軍奮闘、効率化が進まずスタックする、というケースも非常に多いです。

 SSC成功のためのいくつかのポイントのうち2つを例示すると、1つ目が「業務の形式知化」です。SSCの中で20%の余力が生まれたら他の人の業務を20%分巻き取る、というお話をしました。この巻き取りをしようと思ったら業務が属人化していては駄目で、SSCの業務は誰でもできる粒度で形式知化・マニュアル化されていなければなりません。ただ、この粒度でのマニュアル作成はまずもって手間ですし、外部コンサルを使えばコストもかかります。なので、なかなかここまで対応できていないSSCが多いのです。

 2つ目が「生産性の可視化」です。SSCの主なKPIは生産性ですが、その生産性を測るためのすべを持っていないSSCがほとんどです。当然、SSCの中の各チームがその日処理しなければならない業務が終わったのか、終わらなかったのか、というレベルの生産性はどのSSCも見えています。ただ、どのくらい余裕を持って終わったのか、どのくらいギリギリだったのかまでは分からず、さらにはSSCの個々の社員について生産性が高い人・低い人の識別をつけられていないSSCがほとんどです。こうなると、生産性高く働いても報われることはないため、モチベーションの問題に直結します。類似の業務をしている2人でも必ず生産性が高い人・低い人は出てくるので、生産性が可視化されていれば2人のやり方の何がその違いを生んでいるのかを掘り下げることでBPR施策を抽出できるし、導入したRPAの継続的チューニングも行えるのですが、可視化できていなければこういったこともできない。いわばメーターのない車を運転しているような状態です。

 これらSSC成功のポイントを押さえ、その土台の上で徹底したデジタルBPRを進めるのがアクセンチュアのBPOです。SSCの運営そのものをアクセンチュアに委託するタイプの、いわゆる通常のBPOの形態でもサービスを提供していますし、クライアントの社内SSCとBPOを一体運営するなかでアクセンチュアのBPO機能を社内SSCに導入する「伴走型BPO」の形態でもサービスを提供しています。

 デジタルシフトが進むコロナ禍の今、求められているのはこれまでの延長線上にない異次元のビジネス変革であり、業務効率化はその実現に向けたヒト・カネのリソースを創出するためのイネーブラーにすぎません。本丸であるビジネス変革に注力するために、業務効率化については確立した手法を持つBPOを活用するのが賢明と言えるのではないでしょうか。

安本岳史 氏

安本岳史 アクセンチュア オペレーションズ
コンサルティング本部 マネジング・ディレクター
通信・メディア・ハイテク業界を中心に基幹業務・システムの刷新、組織改革、デジタル領域での新規事業立ち上げ等を多数手掛ける。企業のビジネス変革人材育成をサポートする「タレント・ディスカバリー・プログラム」を担当。

 グローバルで見ても、アクセンチュアのBPOは高い支持を得ています。その強みはどこにあるのでしょうか。

安本アクセンチュアのBPOの強みは「受託業務の間口の広さ」「実践的デジタルBPRのノウハウ」「効率化効果へのコミット」の3つです。

 アクセンチュアがBPOで扱う業務範囲は、人事・総務・経理といったバックオフィスはもとより、営業・マーケティングといったフロントオフィスにも及びます。アクセンチュアは豊富にビジネスコンサルタントを擁しているので、バック・フロントを問わず、クライアント企業の各業務を目的レベルから深く理解し、業務プロセスを正しく棚卸・設計することができます。

 加えて、世界最大級のBPOプレーヤーであるアクセンチュアは、膨大に受託している業務のなかで徹底したデジタルBPRに取り組み続けています。その結果、新たにクライアントから受託する業務の多くは、過去に受託した類似業務が存在するため、どういうメスの入れ方をしてどういう打ち手を施せば効果があるのかを理解しており、その経験・ノウハウを活用することでより早く、より深い効果創出が可能となります。

 さらには、こうした膨大な経験・ノウハウを背景に、BPOで受託した業務の効率化効果に明確にコミットしています。

 通常社内でBPR・SSCを進める場合、2つの問題がついて回ります。一つは、業務のマニュアル化にせよRPA導入にせよ、改革を進める当初に先行投資が発生してしまう問題。もう一つは、そのコストをかけた結果として効果が出るかどうかはやってみなければわからない、効果不確実性の問題です。アクセンチュアBPOの場合には、膨大な受託経験・デジタルBPR経験に基づき、お預かりする業務の現状に対して、どういうデジタルBPR投資を行えばどういう効果が出るのかのコストカーブを高精度に予測できます。BPO契約締結の時点でこのコストカーブをコミットし、かつ複数年契約を結ぶことでこのコストカーブを期間按分で平準化してBPO費用として請求するので、クライアント企業は先行投資と効果不確実性の問題を解消できるのです。

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