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事例:横浜銀行 DXで顧客体験価値とビジネスモデルを変革 100年の歴史を持つ横浜銀行の
新たな挑戦に伴走

創立から100年を超える歴史を持ち、「はまぎん」の愛称で親しまれている横浜銀行。デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が難しいと言われる金融業界で、独自の手法で積極的にDXの取り組みを進め、顧客体験価値の提供やビジネスモデルの変革を続けている。横浜銀行と同行のDXを支援する電通デジタルの対話を通して、成功の要因を探った。

次世代マーケティングプラットフォームで
新たな顧客体験を提供

電通デジタル・小林大介氏(以下、小林)横浜銀行さんがデジタル戦略部を発足した経緯とミッションについて教えてください。

横浜銀行・本山貴康氏(以下、本山)2018年に総合企画部内に立ち上げたデジタルの部署が発展する形で、19年に発足したのがデジタル戦略部です。マーケティング戦略、決済ビジネス戦略、ダイレクト営業を柱に、行内の業務改革にも取り組んでいます。この3年間でデジタイゼーションとデジタライゼーションを進めてきましたが、22年度から始まった新中期経営計画では「変革の加速」をうたっており、「地域に根ざし、ともに歩む存在として選ばれるソリューション・カンパニー」というビジョンの下、DXで顧客体験価値を変えることとビジネスモデルを変革することをミッションと位置付けています。

本山 貴康

本山 貴康

株式会社 横浜銀行
デジタル戦略部
部長

株式会社 横浜銀行に入行後、営業企画・デジタル戦略企画に従事。デジタル技術を活用した業務プロセスの改革、顧客体験の革新に取り組む。2022年4月から現職。

小林 大介

小林 大介

株式会社電通デジタル
副社長執行役員

電通国際情報サービス、電通イーマーケティングワンを経て、2016年より電通デジタル 執行役員。21年より副社長執行役員に就任し、現在はトランスフォーメーション領域、グローバル部門、関西部門などを管掌。一般社団法人「UXインテリジェンス協会」の副理事長を務める。

小林お話に出た新中期経営計画を踏まえ、次世代マーケティングプラットフォームを構築し、パーソナライズされた顧客体験の提供を図っておられますが、その狙いや想いについてお聞かせください。

本山お客さまのニーズの把握は、これまでの対面営業でも一定の実現ができているという自負はありますが、これをデジタル活用することで、地域のお客さまの利便性をさらに高めたいという想いが強くあります。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大による非対面へのシフトやデジタル技術の進展といった社会環境の変化に加え、電通デジタルさんのようなパートナーにご支援いただいたことも、プラットフォーム構築の後押しになっています。

横浜銀行・南波大介氏(以下、南波)お客さまのニーズが生じる前に先回りしてアプローチできれば、パーソナライズされた顧客体験を提供できることにつながり、お客さまの利便性は高まります。電通デジタルさんには、ぜひそうしたアプローチの面でもご協力いただければと思っています。

小林電通デジタルでは、自社をイネーブラーと称していますが、当然クライアントさまの目指すところがクリアであればあるほど、支援の効果は高まります。その点、横浜銀行さんの場合は、DXで何を目指すかが明確でした。

 次世代マーケティングプラットフォームの構築に当たっては、新しい顧客体験やコミュニケーションのあり方をどう実現するのか、そのための仕組みやシステムをどう設計するかを検討しながら進め、PDCAを回しながらブラッシュアップしていきました。ビジネスモデルの変革含め、今後も伴走できればと考えています。